プレイバック 02-03 PSG対リヨン
ネコ温度計をバルセロナに設定しました。さりげなくハロウィン仕様なのです。
さて、先日お知らせしたPSG時代のマッチリポートモドキです。試行錯誤しながらですが、たまにやります。
文中の左、右はPSG側を基準にしています。
参考画像はまとめてコチラのアルバムをご覧下さい。
冷たい雨の降りしきるパルク・デ・プランスに、前季の王者リヨンを迎えた一戦です。主将ポチェッティーノが欠場のため、エインセのCBの相方はエルカルクリ。キャプテンマークを巻いたのは、パリ冬の風物詩・黒タイツ姿がまぶしいロナウジーニョ・ガウ~ショです。
実はこの時チームはリーグ3連敗をくらって10位に低迷中。ロナウジーニョと監督ルイス・フェルナンデスの不和が紙面を賑わし、これがルイスのラストチャンスなんて言われてた時でした。そんなわけでいつにない危機感に包まれたPSG。キックオフの前に選手は円陣を組み、デウー、ロナウジーニョ(真剣)、そしてエインセがチームを鼓舞し、気合を入れます。
さてゴヴ、キャリエールを負傷で欠くアウェイリヨンは慎重な立ち上がり。平素のちびれるような攻撃力は感じられません。キックオフから積極的なパリは、引き気味のリヨンに対し、ジェローム・ルロワらが何度かチャンスを作ろうとするものの、GKクペ(ロビン・ヒッチコック似)とリヨンディフェンス陣の前になかなか決定機には至らず。前半10分、エインセが流れの中で左サイドを上がり、パスを受けてさあクロスだ!! という場面ですが、案の定ボールはパリの夜空の彼方に消えてゆきます。
攻撃的・守備的の違いはあれ、流れの中からチャンスを作れない両チーム。こんな局面を打開するのはアレだセットプレーじゃないですかということで、試合は必然的にロナウジーニョVSジュニーニョ・ペルナンブカーノ、両ブラジル代表によるプレイスキック勝負の様相を呈してまいります。
20分、抜いていこうとするドラソーをデウーが倒して、右寄りのいい位置でリヨンのフリーキック。ジュニーニョが直接狙いますが、これはレティジの正面。
そして30分、ペナルティエリアに向かってドリブルで突き進むソニー・アンデルソンを、エルカルクリ、エインセの時間差タックル挟み撃ちで粉砕…してはもちろんマズイわけで、カード片手にブイブイいわすことで有名な主審ブレさんの笛がゆるぎなく響きます。あいや待たれい!と片手を上げブレ主審に詰め寄るエインセですが、イエローカードを出されたのはその前、エルカルクリの方でした。嗚呼。(画像d~i)
ペナルティエリア正面やや右寄りの位置でまたしてもジュニーニョです。壁に厳しく注意を飛ばすエインセ。いっぱしのディフェンスリーダーであります。しかしこのフリーキックはバーの上に外れます。それにしてもガウショの壁は落ち着きがありません。
一方、この日はリヨン守備陣にばっちりマークされ、好きにやらせてもらえないロナウジーニョは、このムカつく胸の思いをセットプレーに託します。25分のコーナーはニアのエルカルクリの頭にピッタリ合いますが、シュートはサイドネット。
そして37分、ブレシェのフィオレズに対するファウルでPSGがフリーキックを得ます。壁の中ではエインセがとぼけながらもミュラーと駆け引きを続けますが、GKと壁の間をピンポイントで狙ったロナウジーニョのいやらしいキックに、エインセがミュラーのマークを外して飛び込み、左足の先で合わせる。あんましカッコよくないけど、ランス戦に続く魂の先制ゴールです。
動画 http://www.psg.fr/fr/matches/video/new/video.dml?id_match=505
ガッツポーズで吼えるエインセ。熱い、熱いぜ!スタンド大揺れ。パルクに「凱旋」が響き渡ります。(画像j~p)
ピッチではエジミウソンが線審に拍手したりしてますが、もちろんオフサイドなんかありません。
さらにハーフタイムを挟んで後半52分、ロナウジーニョがエジミウソンに倒されて取ったフリーキックを自ら蹴ります。カルデッティの頭には合わなかったものの、ゴール前でバウンドしたボールをクペがはじいたところに、つめたエルカルクリが余裕で押し込み2点目。主に味方のペナルティエリア内で危険な香りを放つ彼ですが、相手ペナルティエリア内でもなかなかデンジャラスな男。
後半に入って攻撃に転じていたリヨンは、PSGにさらに1点を追加され、本気の攻めでパリゴールに迫ります。55分、エインセがペナルティエリアぎりぎり手前ど真ん中という、ちょっと近いけど大変やばい位置でディアラを倒してしまいます。ダメもとで一応主審に意見してみる姿勢は忘れません。タックルに行った際にディアラの膝がしたたか頭に入り、じんじんする額を押さえながらしぶしぶ壁に入るエインセ。コンセントレイトするジュニーニョからむらむらと立ち上る湯気がただならぬオーラのようです。決死の人間の壁にみなぎる緊張感。そしてジュニーニョの殺気をはらんだ弾丸フリーキックは、至近距離でもろにエインセのでこにヒット。
ボゴッという鈍い衝撃音と共に、たまらずピッチに崩れ落ちるエインセに、解説吉田治良氏も思わず「ウオァー…」と絶句(画像q~t)。録画と分かってても、一瞬「死んだ…」と思いました。リプレイで見ると、確かに止めようとする意志が見えるあたりが偉いところです。
さて試合は結局何事もなく続行、リヨンはなおも攻め込み、63分、ベレルのシュートはレティジが触ってサイドネットに逃れます。このような状況ですが、パリのディフェンスは安定しています。エインセもリヨンのボールをカットし、クリアし、せわしなくパンツを引っ張り上げる回数も増えてきます。70分には左サイドからリヨンの絶好のクロスがゴール前に通りますが、フリーのベレルがシュートを外してしまう。この辺りからリヨンは徐々に集中を切らし、ひょっとして今日はリヨンの日ではないのでは、という空気がじわじわと確実に広がっていきます。
90分、交代で下がるロナウジーニョが、「お前がキャプテンだよ」とでもいうように、手にしたキャプテンマークをエインセに着けさせようと歩み寄る場面は印象的でした(画像u、v)。エインセはそれを押さえ、結局受け取ったキャプテンマークを決まりどおりクリストバルに渡します。
余談になりますが、エインセがキャプテンマークを巻いた試合は、今思い出せるところでは03-04シーズン序盤のリール戦。70分に下がったキャプテン・デウーから引き継いだものでした(画像y)。この時エインセはチームの副主将を要請されていて、チームメイトからも「カリスマという点ではエインセだ」と支持されていましたが、本人は、「副主将の器じゃないし、前に出るのは好きじゃないので経験豊かな選手がやった方がいい」と、後日これを断っています。まあ、当時の監督ハリロジッチと不仲だったということもあるのでしょうが。
そんなわけで、このリヨン戦でもキャプテンマークこそ付けませんでしたが、最初から最後まで集中を切らさないようチームに檄を飛ばし続けたエインセのキャプテンシーに目をひかれた一戦でした。
PSG 2-0 リヨン (02年12月3日、パルク・デ・プランス)
得点: エインセ(39分)、エルカルクリ(54分)-PSG
警告: エルカルクリ(31分)、ロナウジーニョ(76分)、ポティヨン(80分)-PSG
エジミウソン(23分)、ブレシェ(48分)-リヨン
PSG: レティジ-クリストバル、エルカルクリ、エインセ、ポティヨン-ニャルコ、ロナウジーニョ(90分ベナシュール)、デウー(86分レアル)、Jルロワ-フィオレズ、カルデッティ(70分Lルロワ)
監督 ルイス・フェルナンデス
リヨン: クペ-ミュラー(77分デルモット)、エジミウソン、カサーパ、ブレシェ-ジュニーニョ、ビオロー(65分リュインデュラ)、ドラソー、ディアラ、ベレル-アンデルソン
監督 ル・グエン
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おめでとう!
Comments
tsukiさん、こんにちは。 パリのくみです。
今までずっとここを見ていながら、コメント欄があることに気がつきませんでした。 なんで?なんで? さっき「tsukiさんとこにはBBS作らないのかなあ・・・え、ブログ・・・?コメント?」で見つけました。
で、初コメントです。
ガビーの画像集、堪能させていただきました。 やっぱり3年前のは若いですね(笑)。
ところで、昨日のマルセイユ戦、なんというかねえ・・・。 サナですよ、サナ。 今朝のスポーツニュースで見ましたが、ゴールを決めた時の嬉しそうな顔がなんとも許せません。 去年まではかっこいいわあ、なんて思ってたのにね。
また来まーす。
Posted by: くみ | 2005.10.18 at 04:32
画像だけで笑える選手ってそうそういないと思う・・・あ、褒め言葉ですよもちろん。
それにしてもガビー&ポチェッティーノ&ガウーショが同じチームにいるなんてなんて素敵なんでしょう。
そうか、そこにソリンちゃんもいるわけですよね。
あぁ・・・見ときゃよかった・・・
以前こちらのガビーのインタビューの中で「僕は審判に抗議したことはない」みたいなことを言っていたのを読んだ記憶があるのですが、それじゃぁあんたがいっつも審判にしているあれは一体何なのさと問い詰めたい衝動にかられます。
余談ですが、うちのブライダは色んなところに出没して色んなクラブをヤキモキさせているようです。
しかも何故か狙うDFは南米人ばかり。
ゴンサロ欲しいっちゃ欲しいんですけどね、ワタクシあるへん色の濃いビジャレアルが好きなものでそれはそれで複雑なんですよね。
それによそ様のDF狙う前にまずコロッチーニを呼び戻せと思うわけであります。
更に余談ですが、うちのヘボいHPもしくはショボいブログでこちらのサイト様を紹介させて頂いてもよろしいでしょうか??
Posted by: sola | 2005.10.18 at 19:26
>くみさん
あっくみさん!いらっしゃいませ!コメントありがとうございます。
BBSはですね、当初はまあ需要もないだろと思って…(ハハハ…)。コメント欄開けたのも少し前のことなんですよ。
3年前、今見るとまだちょっとやんちゃな感じですかね。最近はいきなり無精ヒゲってことも多いけど、この頃はまだそんなでもなかったような。
それにしてもサナにやられるとは…。くみさんも推してらしたんですよね。髪伸ばして、オトコマエになったわ~なんて、いろんな意味で期待してたのにー。
パウレタはボルドー戦でゴール決めても喜ばないんですよね。古巣への礼儀ってものを教えておくべきだった。くー…。ガビー、サナ、リュボヤ…あの写真の3人は、みんないなくなっちゃいましたね。
またいらしてください!私もおうかがいします。
Posted by: つき | 2005.10.19 at 00:17
>solaさん
>あ、褒め言葉ですよもちろん
もちろん。私もあのアルバムを作りながら、改めて「コイツ最高」と思いました。
今思うと、パリもさりげなくハデだったですよね。ソリンはその次のシーズン、03-04なんです。
>僕は審判に抗議したことはない
たぶん彼的には、「抗議」じゃなくて、正当な「主張」なのでは…。
審判に失礼なことを言ったりはしなかったようですよ。フランスの審判団には受けがよかったです。
>うちのブライダ
かつてはマルディーニ親父が諸国漫遊してるのをよく見かけましたが。
でも確か、ミランは南米系のCBはあまりフィットしなかったのでは?
コロッチーニ、アジャラさんもそうですよね。ロッキ・ジュニオールとか…いや彼はフィットするしないの問題じゃないか…
>更に余談
このようなヘタレサイトを恐縮です。私の方も、リンクさせていただいていいでしょうか?
Posted by: つき | 2005.10.19 at 01:03
あ、ソリンちゃんはこの後のシーズンなのですね。
でもガビーとソリンちゃんは同じチームっていうのはやっぱり素敵だ。
ははっ、「主張」か。なるほど。
確かに暴言とかは吐かなさそうですけどね。
でも見てるこっちには「抗議」にしか見えないわけで・・・(笑)
まああれが無くなったら面白くないのであのままでいいですけどね。
ロッキ君がカナリア色のユニフォームを着ているたびにどうしてあんなにたくさんいるブラジル人DFの中からよりによってこの人を選ぶんだろうかこの監督はと思います。
きっと何か1つでも傑出したところがあるのでしょう・・・きっと・・・
アジャラさんはミランにいた頃は色んな意味でデンジャラスな存在でしたね。
今思うとあのお顔立ちで赤×黒ユニ着用っていうのはなかなかドギツいものが。
コロッチーニはどうにかフィットしてくれんかなぁという感じです。
リンク、さっそく貼らせて頂きました。
うちのようなヘボいHPで良いのかドキドキですがリンクして頂ければこの上なく嬉しいです。
Posted by: sola | 2005.10.19 at 21:29
つきさん&はじめましてsolaさん(←サイト拝見させて頂きました。ユナイテッドも気にかけてくれて嬉しいです♪)
おせっかいな口出ししてすみません。
>ロッキ君
きっと何か1つでも傑出したところがあるのでしょう・・・きっと・・・
セレソン・ファンに聞いたところによると、
「楽器がうまい」
のだそうです。これ、セレソン入りの大事なポイント・・。
Posted by: minaco. | 2005.10.21 at 00:16
>solaさん
>ガビーとソリンちゃん
なかなか息の合った左サイドでしたよ。
やっぱりソリンの上がったスペースを埋めるのはエインセであってほしいです。
アジャラさんのミラン時代はうっすら覚えてます。
すごい目のまっすぐな人がいるなー、と思ってました。
イタリアの審判に目をつけられちゃったのか、大したことないプレーでも笛を吹かれていたような。
いや、でもそこはアルヘン、実は大したことあるプレーだったのかもしれない…
私の方もリンク貼らせていただきました。
しかしこのような、しょっちゅうヘタレて反省会ばかりやってるサイトでよろしいのかと…。
ご迷惑にならないように頑張ります。今後ともよろしくお願いいたします。
Posted by: つき | 2005.10.22 at 00:14
>minacoさん
>「楽器がうまい」
ハハハハハ!! やっぱり!
サンバですよねー。
いや、PSGにガウショがいた頃、いつもなかなかバカンスから帰ってこなくてですね、監督も怒ってるし、気になって調べてみるとサンバガールと一緒のとこばっかり引っかかって、思いっきり脱力したもんです。
彼は本当に100%サンバだった…
Posted by: つき | 2005.10.22 at 00:24
こんにちは、アルバム見せていただきました。
エインセは骨格がしっかりしているせいか、優しい顔立ちにもかかわらずあまり可愛い、という印象はなかったんですが(初めて生試合見た時の印象もお尻デカッ、だったし…)、若い頃はやっぱりそれなりに可愛いですね。私の周囲でも渋いと言う人と甘いと言う人と、真っ二つに分かれてるんですよ。珍しいタイプなのかも…
Posted by: erika | 2005.10.22 at 05:21
こんにちはerikaさん。週末の試合のかわりにでもなればと、試行錯誤しながらやっております。
一般的に可愛い、甘いというと、アイマールやサビオラあたりでしょうか。エインセとは違う感じですが、パリに来た当初、表情や仕草に何ともいえない愛敬のある選手だな、と思ってました。子供っぽいのか大人なのかよく分からないような感じで。
フランスでは普段とピッチでの彼があんまり違うので、“mi-ange, mi-demon”(半分天使で半分悪魔)なんて言われてたんですが、私自身はそういう振幅が好きですねー。見飽きないので。
>お尻デカッ
結構好き…
Posted by: つき | 2005.10.23 at 01:47
>minaco.さん
初めまして。
イラスト、楽しく拝見させて頂いております♪
ユナイテッドのことはまだまだミーハー視点で見ているので浅はかなものですが。
見ていて飽きません、このチーム。
>「楽器がうまい」
なるほど!!(笑)
やはりセレソンに入るにはサンバが基本なんですね!!って・・・
まあ、点取られる以上に点取るから別にいいんですけどね。
あのリッキー(カカ)でさえコンフェデの時は踊ってたもんなぁ。
ガウーショ君はプレー中もサンバですけどね。
>つきさん
>アジャラさんの目
まっすぐ射抜かれそうな目をしてらっしゃるんですよね。
私もアジャラさんがいた頃は今ほどミラン一筋ではなかったので本当にうっすらとしか覚えていないのですが、あの眼光でしかも角刈りであのユニフォーム・・・ははっ。
大したことあるプレーを涼しい顔してやってのけることにかけてはこの人の右に出る者はいないと思います。
が、審判はどうしても「汚いプレーをする選手」というイメージを持ってたっぽいので少々のラフプレーでもすぐに笛を吹かれていたような気がします。
>リンク
ありがとうございます。
こちらの方こそショボい上にサボりがちですがよろしくお願いいたします。
ガビーのことは顔からではなくキャラから好きになったので、未だに「イケメン」だとか言われると笑ってしまうのですが、確かに愛嬌はありますよね。
ちなみに私が「エインセ大好き」をカミングアウトすると、周りの人間にはまず「めずらしいね」と言われます・・・
Posted by: sola | 2005.10.24 at 20:44
>solaさん
>アジャラさん
当時はよくセリエを見てたので覚えているんですが、確かダービーでロナウドを退場させたか何かしたことがあって、あの後くらいからじゃないかなあ、ジャッジがきつくなったのは。
>周りの人間にはまず「めずらしいね」と言われます・・・
ああヤッパリ。ど、どういう意味合いで「めずらしい」んでしょう…
まあでも、彼は感動的な選手ですよ!
Posted by: つき | 2005.10.26 at 00:49