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2014.07.03

ブラジルの円球祭りでは、あのフランス代表がいつにないチームワークで勝ち進んでいる。(すごくデシャンのチームです…)
もしドイツがコケていれば準々決勝ではアルジェリアとの対戦もありえたわけだけど、一方、本国の楕円方面はというと、ジャーナリズムもおおむねバカンスモードのこの時期に、RCトゥーロン会長ムラド・ブジェラルvsベジエ新市長ロベール・メナール(国境なき記者団の)という、なかなかの好カードが組まれていた。

今回の発端は7月に予定されていたベジエ×トゥーロンの親善試合らしい。結論から言うと、この試合は中止になった。
3月の地方選で、まさかの極右・国民戦線の支持を受けたメナールがベジエ市長に当選すると、ブジェラルは自分のチームのベジエ行きを取りやめ、それからこの試合をトゥーロン側のホームスタジアムで開催しようと申し出た。低迷して久しい古豪ベジエに収益の全額を贈るという麗しい条件付きで。

気の毒なのは板挟みになったASベジエで、市からはトゥーロン行きを中止するよう圧力をかけられ、こうなると市に補助金を出してもらっているクラブの立場は弱い。
試合中止に満足したメナールは、「ラグビーと政治をごっちゃにしている」とブジェラルを批判する。ちょっと待って北京五輪の聖火リレーは?という疑問はさておき、対するブジェラルは、メナールの例の洗濯物条例(景観保全のため公道から見える建物の窓辺やバルコニーに洗濯物を広げるのはやめましょう)に当てこすって反撃した。
「なんともがっかりだね。せっかくベジエの選手達に試合後気持ちよくマイヨを干してもらおうと思っていたのに。ロベール・メナールは洗濯乾燥機を売っている会社に投資でもしたんじゃないのかな」

双方の出自と政治的姿勢上、バトルは少々ややこしめ。そこからは、ブジェラルがいかに国民戦線の政策に共鳴しないかという話に続いていく。選手獲得に際しては人種や国籍ではなく能力を見るという「多民族チーム」のクラブ会長であるブジェラルは、先日も、PSAら代表スタッフのテストマッチ敗戦の弁における「Top14に外国人選手多すぎ」という指摘にタックルしたばかりだ。
スポーツビジネスのパトロンとしてはいささかポリティカルなブジェラルのスタンスは、こうしてまたも楕円球界を波立たせる。

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