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2013.04.03

【ラグビー】 最もドーピングしたスポーツ

(あたしの読解力ではこの程度です、ということを前提にお読みください)

フランス楕円球界をざわめかせた「ラグビーは最もドーピングにかかわったスポーツ」発言問題は、AFLDの分析部部長フランソワーズ・ラスンが、先週水曜に元老院の調査委員会で報告したことに端を発している。

ラスンによれば、2012年にAFLDが各スポーツで行った検査数に対し、陽性反応のパーセンテージが最も高かったのがラグビー。次いでサッカー、それから陸上、トライアスロン、バスケットボール、自転車、ハンドボールと水泳。
ただしラスンは、最も検出された物質が大麻の主成分であり、これは直接パフォーマンスを向上させるものではないとして大麻抜きで統計をやり直しはしたようなのだけど、まあそれでも結局ラグビーがトップだったと。

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驚いたフランスラグビー界の上層部は、直ちにこれにリアクションした。ただ、彼らが「衝撃を受けた」というのは、ラスンの発言によって何かスキャンダラスな事実が明るみに出たという意味ではなく、AFLDの結論の公表し方に対してらしい。
LNRとFFRと選手組合は、ひらったく言えば「日頃AFLDの活動に全面協力してドーピングと戦っているのに、これほど重大な問題を独断で、誤解を招くような不正確なやり方で表に出したのはどういうことだ」、といった意味合いになるであろうコミュニケを出した。
実際、ラスンが具体的に数字を示したのは、サンプル数だけでしかない。(ラグビーは588サンプル。検査数が一番多かったのはやはり自転車で、ぶっちぎりの1812サンプルだった)

FFRのアンチドーピング担当クリスティアン・バガットは情報の正確を期しながら、事態の沈静化を図った。
FFRが把握している今季の陽性反応は22件。うち9件は大麻がらみのケース。3件は治療(ぜんそくの)目的で使用許可が出ているケースで、陽性の3選手の処分はごく軽かった。というのは原因が点鼻薬の使用だったから。
それから、すでに周知の「ノー・ショー」つまり検査欠席が1件(スタッド・フランセのカマラ)、検査拒否2件。そしてこれも周知の鎮痛剤(コデイン)由来陽性が2件で(トゥーロンのSアーミテージとルイス=ロバーツ)、これは罰されなかった。
重い処分が下ったケースは2件。2部リーグのアルビのグルジア人選手コベリゼには18ヶ月、アマチュアリーグのボーヌの選手には3年の出場停止が命じられた。

…というのがFFRの説明。
選手組合も翌日朝にコミュニケを出した。「(明白な)ドーピングをしたのが(45万人の登録選手のうち)2選手、それでラグビーが最もドーピングにかかわったスポーツになるのなら、むしろフランスのスポーツにとってはいい知らせだ」、という少々皮肉な一文を添えて。

これら遺憾表明を受けて、AFLD会長ジュヌヴォワはAFLDの公式データをもとに説明した。
全サンプル数588の中で22件について調査が開始され、うち19件が「異常な結果」。つまり9件が大麻、5件は正当性があるとして罰されず、残り5件が処罰の対象(大麻を除く)。そのうち2件が長期出場停止の厳罰。

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これで多少は落ち着くかと思ったら、ここでまた燃料を投下したのがエリサルド父。彼らしいと言えばらしいけど、エリサルド父は、自らも現役時代に2度、70年代か80年代にアンフェタミンと思われる薬物を服用したことがある、とラジオ番組でぶっちゃけた。

ただ、彼は自分のドーピング体験は個人的なもので、組織的ぐるみではないと考えていることも強調している。「コーチ(ベジエ、ラロシェル、バイヨンヌで)として知る限り、組織的なドーピングは一度も目にしたことがない」


たとえば、今となっては90年代のサッカー界がいかに禁止薬物にまみれていたかを疑う人は少ないのではないかと思う。告発と判決、そして冷静に現在と比較すれば、当時の選手の体格やパフォーマンスはやはり度外れているようにも思える。フランスサッカーにも後にこの種の告発はあった。(まあタピはなんだってありだ)
ラグビーでは2000年代の初めにすでに、南半球やイングランドの選手のフィジカルが疑いを呼び起こしていた。また、激増するTUEの数には、世の中にはこんなにぜんそく患者が多いのか、と不思議に思うかもしれない…

エリサルド父は冗談めかして、南半球の選手はフランスに来ると、試合よりバーベキューに力を発揮するね、みたいなことも言ってるようだけど…それは2007年ワールドカップの時にも目にしたような話(直前のツール・ド・フランスの相次ぐドーピング発覚で、その種の言及が多かった)。噂を挙げればきりがない。
ラグビーで危ういなと思うのは、エリートのスポーツという一面があることかもしれない。フランスの場合は農家のエリートかもしれないけれど。だからつまり…

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いずれにせよ、たとえば自転車競技でおびただしいドーピング検査が繰り返される一方で、スペクタクルと称したより過酷なコース設定のレースを選手に強いていることは奇妙に思える。
ラグビーでもそれは同じ。選手組合が警鐘を鳴らし続けているのは、いつだって同じこと。過密日程。でも選手に高給を保証するのもまた、そのスケジュールなのだろうけど。

「ラグビーは安全な場所ではない。途方もなく人体を消耗させ、ますます短時間で回復を要求するスポーツだから。アンチドーピングの戦いは馬鹿みたいに検査を繰り返すことだけじゃない。理にかなったスケジュールを作らなければならない」
(セルジュ・シモンProvale会長談)

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