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2012.08.23

【ラグビー】 2012-2013 Top14開幕節から

大体、夏の猛暑の時期には40℃近くに達することもあるフランスで、冬期の2〜3週間の寒波…まして何年に一度かの記録的大寒波のために、それなりに維持管理費もかかるであろうヒーティングシステムをグラウンドに設置するという発想になるものかな、ならんだろう…
と、2月の話をさりげなく蒸し返しながらですね、猛暑襲来の中開幕したTop14の話をしたいと思います。

私が中継を観たのはスタッド・フランセ×モンペリエとバイヨンヌ×クレルモンでした。画面を切り替えながらの観戦だったので、見落としが多いけど、ちょっとだけ。
その後続けてUSAP×トゥーロン(スタメンは既にどうかしてるレベル。人のことは言えないけど)をやってたんですが、「あえて観ないって何て贅沢なことなんだろう!」と思いながら寝た。

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スタッド・フランセ×モンペリエ@シャルレティ(32ー16)は、さながらパリジャン新旧紅白戦の様相を呈しておりました。
モンペリエ側ベンチ(と観客席)には、もちろんガルティエ。それから、パリを去って地中海の新アルゼンチンコロニーに移動したFWコーチ・レデスマ兄。また、SFと代表でガルティエと共にプレーしたステファン・グラも新たにスタッフに加わっている。
FWコーチのベシュが闘病後間もないということもあって、モンペリエは今季スタッフの再編成を迫られたのです。

一方のスタッド・フランセはスポーツディレクターにリチャード・プール=ジョーンズ、FWコーチにオラドゥ。これでコーチ陣は3人全員がスタッド・フランセOBということになります。

選手の方では、モンペリエには元パリジャンのレミー・マルタンとSHパイヨーグ。一方スタッド・フランセにはモンペリエから加入したばかりのドゥメルがいる。
またスタッド・フランセにはトゥーロンからミスープが出戻っていて、彼はレミーとは昨季暴行で裁判沙汰になった経緯がある…など。見どころは多々ある試合のはずだったんだけれども…
なにしろパリも暑かった…


ホームのスタッド・フランセは寝起きの悪そうなデュピュイが序盤にキックを2、3回続けて失敗し、USAPから新加入のFBポリカルが代わってキッカーを務めた。涼しげなディピュイとは対照的に、ポリカルの暑苦し濃いめな顔面に私の体感温度が数℃上がります。私だって夏バテ気味なんですよ。
ゲームはハンドリングエラー続きで、前半はポリカルとパイヨーグの両キッカーのマノ・ア・マノという展開に。(9ー9)

いくぶん気温も下がり始めた後半開始から、パリジャンは、ウドちゃんのシンビン(ちょっと厳しいよね)で数的不利に陥ったモンペリエに対し、一気にたたみかけます。
42分にミスープの突破から、主将のパペがようやくゴールラインを越える。ただ、ビデオレフの結果トライは認められなかった。

モンペリエはさらにペイラスが黄紙を出されて15人対13人になり、この時間帯にSFのワーウィックがトライを挙げる。
モンペリエも71分に1トライを返すのだけど、SFはその2分後に、師匠去りし後の期待の星・HOボンフィスのトライで突き放します。

80分、ポリカルの8本目のプレイスキック成功(彼はこの日ミスなしだと思う)でしめくくられた試合の、最終スコアは32ー16。
フォー・ネイションズで6人のアルゼンチン人選手を奪われ、さらにゴルゴゼさんらを負傷で欠いたモンペリエには厳しい開幕節になりました。ただ、試合後のガルティエとオラドゥの2ショット、笑顔でインタビューに答えるレミー、円陣を組んだパペのキャプテンシー…印象的な場面はいくつもあったな。

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熱波に直撃されたらしい南西部。バイヨンヌ×クレルモン(6ー13)では、レフェリーが前半と後半のそれぞれ真ん中に2度試合を止めて給水タイムを設けた。
バイヨンヌ幹部が観客に、ミネラルウォーターのボトル1万2千本をプレゼントするほどの酷暑だったらしいのです。

試合はビュタン君のトライとパラのキックという、100%RCメスの得点でアウェイのクレルモンが勝った。
ビュタンはマルジューが負傷のためウィングでスタメンだったんですが、彼面白いですね。えっと思うところに出没する。

ティイ・パウロのシンビンでクレルモンのフッカーがいなくなり(つまり13人でプレーせざるをえなかった)、ラインアウトのスローインをパラがツラッと普通にやってるのを見ながら、ふと当惑に近い感情が胸をよぎったのは本当。前はSHが投げてたこともあったと聞いているけど…フッカーが投げるというのは消去法か何かなの?


カタルーニャの地ではUSAPとトゥーロンが15ー21、すなわちフックのキック5発とウィルキンソンの7発という試合をやっていたわけで、この開幕節を一言でまとめるならば、 c'est le pied !ということになるみたいです。
昨季Top14の準決勝と決勝の時、1つのトライも生まれなかったことに対する危惧の声を思い出してもいいし、今季も投資回収ラグビーみたいのを延々見せられるのかと思うと、それはまあちょっぴりびみょんな気分ではある。

まあ熱中症が出なくてよかったと思うし、シーズンはまだ始まったばかりなのだから、この時期はいかにダメージを最小限に抑えるかだと思うなあ…

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私はバイヨンヌの試合で、観客席のアラン・アフルル(会長)に対するスタジアムのバイヨンヌサポの反応を見逃してしまったのだけど、どうだったのだろう。
というのは、これは闘牛の方のニュースなのだけど、バイヨンヌのフェリアのスポンサーになったアフルルが、アンチ闘牛派の抗議と彼のメガネ会社の製品ボイコットをくらって、フェリアからの撤退を伝えるというようなゴタゴタが最近あったばかりだからです。

白…いや緑のハンカチでも振られたんじゃないだろうか。(闘牛で出てきた牛が良くない場合、ファンはこれで牛の交換を求めるのです)
いずれにしても、反○○といった人たちのやり方は、奇妙なほどどれでもどこでも似通っている。

Sf20122013

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