【サッカー】 バンドロルの"フォークロア"
(汚い表現が多いですがどうかご了承ください)
シックスネイションズは当ブログ的に最高のお祭り期間なので、買ってきた金井美恵子さんの新刊を読む時間が取れないのですが、とりあえずこの本の中では、ローナルプ・ダービーでオランピック・リヨネのサポがサンテティエンヌサポを侮辱した有名な横断幕のことが触れられているっぽい。
この方言混じりのバンドロルの原文は、
"Les Gones inventaient le cinéma, quand vos pères crevaient dans les mines"、という。
お前らの親父が炭鉱でくたばってる間、俺たちリヨンっ子は映画を発明しちゃったんだぜ…みたいな…リヨンサポによる両市の歴史の講義であります。
リヨン×サンテティエンヌ、ランス×リール、マルセイユ×PSG…
もちろんこの横断幕がとりわけひどいことにかわりはないのだけど、このような"エールの交換"はフランスのサッカースタジアムではおなじみの光景であり、フォークロアの一部なんて言う人もいる。
それとは別に。
パリにはパリ・フット・ゲイ(PFG)という、同性愛者の皆さんのサッカーチーム兼アンチ・ホモフォビア団体があって、このPFGがオランピック・マルセイユサポのゲイ嫌悪的横断幕に抗議した、というのが今週ニュースになっている。("Bande de tafioles, soyez des hommes")
訴えを受けて、リーグが調査に乗り出すらしい。
これはそもそも先週末のリーグアンで、チームのふがいない戦いぶりに怒ったマルセイエが、自分達の選手を「ホモ野郎ども」とののしったものらしいんだけど、マルセイエのホモフォビア的言説は特別今に始まったことでもない。
「サルコジはホモ、ステファノワ(サンテティエンヌサポ)はホモ集団」、「ペド、サド、ゲイ(PSG)」etc.
PSG(こっちはパリ・サンジェルマンね)もまた、08年リーグカップ決勝のランス戦で北部差別の横断幕が大問題になるなど、話題には事欠かない。まあランス側が猛抗議したのには、共に残留争い中だったPSGを勝ち点剥奪に追い込みたい意図もなくはなかったんだろうけども…
もっとも、ランソワを「失業者」と侮辱した(ランスも旧炭鉱町)、当のパリのウルトラたちが、ちゃんとした定職に就けているかは定かでないという複雑さがある。
ちなみに「お前らの親父が炭鉱で…」のダービーの数週間後、パルク・デ・プランスにそのリヨンを迎えたPSGのウルトラが掲げた横断幕はこういうものだった。
「お前らの親父が映画を発明してる間、俺たちの親父はおまえらの母ちゃんとヤッてたぜ!」
トラディショナル。
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