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2010.07.05

【ラグビー】 マックス・グアジニという人物

Maillotthird2スタッド・フランセの新しいマイヨ。観客席のサポーターの中に会長のマックスらしき人物がいるなあ、とは思っていたんだけれど、ジャーナリストの指摘で、その隣にいる美しい女性が歌手のダリダらしい、ということに気がつきました。ああ、そういう…!


このクラブは常々マックスが言っているように、それほどの財力はない。そこでマックスは知恵と、何よりユーモアを使った。私が面白いと思ったのは、マネーとパワーのゲームになりがちな昨今のプロスポーツにあって、そういったしなやかなコンセプトでした。

彼はもともとスターを育てて夢を売るのが仕事の、ショービズの世界の人。小さなフリーラジオだったNRJをフランスきってのラジオ局に成長させ、クラブラグビーをスタッド・ドゥ・フランスのお祭りにまで押し上げた。
不動産取引で巨財を築いたラシンの会長ロランゼッティの企業マッチョ的なアプローチとは、ある意味対照的といえるかもしれません。

マックスの今後の夢は、自伝を書くこと。そして生まれ故郷と第二の祖国イタリアに近い海岸に、小さな家を買うことだという。
「私は土地を耕し、野菜を作るのが好きなのだろうね。そして養禽場が。私はニワトリとウサギの中で育ったんだ」

                        Laceg_2

(以下はかなり前に訳したきりになっていた、マックスのバイオ的な記事から。この機会にアップしとこう)

マックス・グアジニはイタリア移民2世で、モナコにほど近いロクブリュヌ=カップ=マルタンで生まれた。マルセイユの下町育ちの若者がそこから身を興すには、才能と意志と信念が必要だった。
学業のためパリに行き、大学で哲学を学ぶ。しかしマルセイユの学校のカトリック教育のもとで成長した彼は、自分の運命はそこにはないと感じた。(敬虔なクリスチャンである彼は、現在の教会の俗化を嘆いてもいる)

マックスの人生は、音楽とラグビーの2つの情熱に彩られている。若い頃歌手になることを夢みて、マニュエル・グアジニの名でレコードを2枚出したこともある。(これは成功しなかった)
この時、プロデューサーの妹だった歌手ダリダと運命を変える出会いをした。ダリダはマックスを気に入って庇護の元に置き、彼女の催すディナーの席で、彼は各界の有名人たちと知り合った。パリ市長ベルトラン・ドラノエとの友情はこの頃にさかのぼる。
ダリダは87年に自殺し、彼女について話すとき、マックスは今でも涙を抑えなければならない。

ダリダの私設秘書を何年か務めた後、マックスは自分の道を見つけなければならないと考えた。
刑事法の弁護士となり、留置人の聴取のため週末を刑務所で過ごした。そしてもう1つの決定的な出会いが訪れた。

1981年の終わりに、ベルトラン・ドラノエが彼にフリーラジオ局NRJの創設者、Jean-Paul Baudecrouxを紹介した。当時のNRJは、パリのテレグラフ通りのアパルトマンのバスルームから放送しているような、小さなラジオ局。マックスはすぐに番組のディレクターになった。
84年12月、マックスは政府の規制からフリーラジオを護るために大規模なデモを呼びかけ、伝えられるところによれば、30万人の若者を首都の路上に下ろさせたという。

その後マックスはその嗅覚で流行を先取りし、NRJはフランス一のラジオ局に成長。しかしショービズ界の大物となった彼は、2004年に突然NRJを辞め、持ち株を売り、スタッド・フランセの経営に専念する…(現在に至る)

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Comments

ああ!せっかくのマックスネタなのに、ぎりぎりトップページに間に合ったところです。
最近、どうも夏バテでして。。。

このマイヨ、どう思います?サポーターへのオマージュらしいのですけれど…、さすがにダサさは他年に比類ないですね。やはりチームの成績が悪いとファンが気になるようで、年間サポの再登録がいつもより割引になってました。(今年のホームはシャルレッティーです♪)
そういえば、モンマルトルの墓地でマックス家の墓を見つけましたが、ダリダのとは違う区画にあったのは空き具合の問題でしょうか。
でも、ダリダの墓や家の前を通るたびに、マックスもたまには来るのかしらと思ってしまいます。

自伝を書くには、まだ早いのでは?スタッド・フランセには波乱万丈が続きそうですよ。

Posted by: machvili | 2010.07.09 at 08:06

パリもいよいよ猛暑でしょうか?つい半裸トレーニングを期待しそうになる気持ちを(←ダメすぎる…)、いかん!熱中症で病院に運ばれる人だっているんだ!とたしなめてます…。あ、どっちみちキャンプなのか。
くれぐれも体調にお気をつけて!

マイヨは細かいところがよく見えないんですが、これ、ある意味踏み絵ですよね。まあユーモアの基本はおのれを笑うこと…ということで(^-^;
でもダリダの話などを聞くと、特別な思い入れがあるんだろうなあと…ちょっと欲しくなります。あくまでコレクション用に。
ルル・ピカソのモノトーンの全面プリントとかだったら、絶対買っちゃうんだけどな。

>モンマルトルの墓地でマックス家の墓を見つけましたが

あの中から??故郷でなくてパリにお墓があるんですね。来ているかも…。今でもダリダの死は深い心の傷みたいですよね。

このバイオは2年くらい前の記事(たしかフィガロ)なので、当時はそろそろ席を譲って…と考えていたのかもしれません。今はまだカリスマ会長が必要ですね。来季は未知数ですが、頑張りましょう!
私、パリのラグビーファンって、SFとラシンどっちも見るというライトな人も多そうなイメージなんですが、どうなんでしょう。

Posted by: つき | 2010.07.10 at 02:34

>パリのラグビーファンって、SFとラシンどっちも見るというライトな人も多そうなイメージなんですが、

確かに。そのときどきで強い方についてそうなサポーターはいそうですね。わたしたちにとっては「裏切り者」ですが!
ラシンはせっかく郊外にあるのに、売りがあれですから、サポは割と白い余裕のある層が多い気がします。SFは成績が悪いし…。これからPSGサポを取り込んでいかなければいけないというのに、どちらのチームも戦術がいまいちですよ(笑)。

Posted by: machvili | 2010.07.10 at 18:02

特定のクラブのファンではなくて、気が向いたらホームゲームのある方を観に行く、というくらいならいいけれど、強い方のマイヨに着替えるみたいなのは、私もイヤかもしれないです。
チームが苦しいときに励ますのが醍醐味なのに!(というかPSGファンはそれ以外やることがないという…)

PSGサポ取り込みは慎重にいかないと!パルクのゴール裏の連中を入れちゃうと厄介ですよぉ。
ウルトラの暴力にウンザリしてるPSGサポも多いと思うので、ターゲットというとそのあたりの層?

ラシンはシャバル人気で新規参入したファンも多そうですね。郊外の移民の人たちはサッカーに熱いから、ラグビーに感心をもってもらうにはちょっと努力がいりそうな気がします。
そういえばラマ・ヤドのホームがあのへんでしたっけ。

Posted by: つき | 2010.07.11 at 03:11

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