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2010.05.29

【フランス闘牛】 No Hay Billetes

フランスラグビーでは冗談めかして、"ブーイングは南(西)部の文化"なんてことを言う人もいますが(もちろんアイロニー)、ラグビースタジアムや闘牛場が何万人もの観客でいっぱいになろうと、口笛を吹きに来るような客が何人いてもしょうがないのに、という気はする。
観客席の上から見下ろす眺めは、人にいろんなことを勘違いさせるのだと思う。


ペンテコステのフェリア@ニームの最終日は、セバスティアンとフリのマノ・ア・マノ。フリが耳を2枚、セバスティアンが3枚取ったけれど、これは必ずしも内容を反映していない。

フェリアの始まりは期待に満ちていた。空は晴れ渡り、チケットは完売。フリはさっそく1頭目で、この日一番いい牛の耳を2枚取った。
しかし2人が選んだ牧場の牛(フリがサルドゥエンド、セバスティアンがヌニェス・デル・クビジョ)はおしなべて弱く、観客は苛立ちをつのらせた。
セバスティアンの2頭目の牛の時には、観客席は2枚目の耳を求めるハンカチと、それに対する抗議が入り乱れた。セバスティアンは耳を返し、ブエルタはせずあいさつにとどめることにしたらしい。コリーダは結局、拍手と恨みがましい野次の中で終った。

それはお祭りのもう1つの側面…つまりお祭り気分の観客は気まぐれだ。

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2010.05.27

【ラグビー】 最近の話題から

【エリサルド息子、現役引退を表明】

ハイネケンカップ決勝のトゥールーズの勝利の後、ジャン=バ・エリサルドがラジオで選手のキャリアに終止符を打ちたいと伝えた。たび重なる怪我が理由らしい。ラ・ロシェルの育成出身、32歳、35キャップ。ワールドカップを待たずして…
バーバリアンズとの2試合が、彼の現役最後の試合になる。来季は、ルジェ=トマに代わってトゥールーズのBKコーチに就任することになりそう。


【ガルティエ、モンペリエに】

ガルティエが久々にラグビーの現場に復帰するという話。噂はいろいろ伝わっていたけれど、最終的に彼が選択したのはモンペリエ。来季から3年間コーチを務めることになります。

ガルティエ本人によれば、理由の1つめは、会長のペレズが今は亡きコロミエのミシェル・ベンディシュ会長を思い出させること。彼はベンディシュの家族主義的なラグビーのアプローチが好きだったという。
2つめはクラブのインフラ。特にトラン=デュック、ウドラオゴ、ピカモール、トマらを輩出した優良な下部組織。
3つめはエリック・ベシュの存在。アルビの前コーチで、今月初めにモンペリエとの契約が発表された。ガルティエとは長いつきあいだそうで(コロミエの頃?)、彼と組んで仕事をする。


08年にガルティエがスタッド・フランセのコーチを辞した理由は明らかにされていないけれど、彼の発言と前後の状況を見るに、おそらくベンチに回った主力の不満をコントロールすることができなかったこともあるんじゃないかと思う。
それらの選手たちの何人かは、ガルティエが辞任を伝えた後に、高待遇を保証されて違うクラブに行った。ある者はバイヨンヌ、ある者はラシン…だから不満は口実かもしれないし、本当のところガルティエに指導力が欠けていたのかは分からない。

彼はスタッド・フランセのコーチとして最後の試合の時、会見で感極まって泣いた。03年ワールドカップの時と同じように。エモーショナルな人なのよね…
パリで力の限界を感じたという彼が、充電を経てモンペリエでどのようなチームを作るのか、楽しみにしてます。


【移籍市場の新記録】

ちょっと前の話になるけれど。
バイヨンヌが残留争いのまっただ中にあった一番難しい時期に、ファルの移籍交渉を進めなければならなかったのは、クラブにとって厳しい状況だったと思う。モントーバンの破産で降格はまぬがれましたが、私は正直「これは落ちるな」と思っていた。主力を含む選手たちは、すでにクラブを出ることも考えていたから。

ファルのラシンへの移籍はすでに決まった。しかしバイヨンヌも期待の若手をただでは譲らなかった。
おそらくはラシン側の求めで、移籍金の額は内密にするよう契約が交わされたようだけれど、40万ユーロのオファーから始まった交渉は、最終的に総額50万6000ユーロで決着したと見られる。プロ化以来、フランスで移籍金がこれほどの額に上ったことはない。


Top14の移籍の状況。アジャン、久々の1部復帰。
http://www.lequipe.fr/Rugby/breves2010/20100524_180755_le-journal-des-transferts.html

そのバイヨンヌは、ブルゴワンのボイエとサイン。
あれ、「パリはさぶい」と言って南半球へ行ったお方が…

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【フランス闘牛】 トレロとセクシュアリティ

久しぶりに落ち着いて更新できて、興がのってきたのでどうでもいいことを書こうとオモウ。

先日のセバスティアンとファンのチャットの中で、なんでこんなこと訊かれてるのか分からないんですが、女の子(かな)からいきなり「ゲイ婚をどう思いますか」みたいな質問があって、彼は「すべての人をリスペクトしている。ゲイの友達も何人かいるけど何も問題ないよ」、と真面目に答えていたものでした。

そういえば以前、セバスティアン・カステラはゲイか否かで延々と議論しているフォーラム(;´Д`)を見かけたことがあって、なんでもヘスリンの元バンデリジェロが、闘牛界のホモセクシュアルについてのルポルタージュの中で、彼にはそっちの経験があると言ったとか言わないとか…真偽不明の話が発端だったと思う。
「ねーよ!彼最初にカンプサーノの娘と噂になったじゃん!」みたいな展開だったと記憶してるんだけども。

なんであれ、一般論として、闘牛士は闘牛がよければ私生活のことはまあイッカと私は思う。明日のことも分からない仕事なんだから、好きなように生きればいいかなと思う。

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2010.05.26

【日記】 愚行の歴史

人類は進歩している、という無邪気な直線的ポジティブ史観がよく分からない。人間はここ数百年で若干の科学技術を使いこなすようになったかもしれないけれど、チンパンジーが道具を使ってバナナを取る術を覚えたからといって猿が猿であることには変わりがないように、人間ははるか古代からさして変わっていないばかりか、むしろ少なからぬ面で劣化した。

いつの時代も若者は年寄りの言うことなど聞かないし、ようやく過ちに気づく頃には、人生はもう終わりに近づいている。それを延々と繰り返している。でも、私はその人間のあさはかさがいとおしいかもしれない。

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【ラグビー】 ジョジオン棄権、フリッツ復帰

代表の方はヨーロッパカップ決勝で負傷したジョジオンがテストマッチを棄権し、この試合でハイレベルのパフォーマンスを見せたフリッツが代わった。ジョジオンの怪我の詳細は明らかにされなかったようだけど、Midolは肘の捻挫と伝えてるらしい。

フリッツは昨年夏以来、久々の招集。その間に代表はバスタローやメルモズ、ダヴィドといった若手センターが台頭した。
フリッツの場合は日頃の素行の面でちょっと問題があるらしきことを以前スタッフは言っていたのだけれど、思い起こせば07年のワールドカップのメンバーから外され、08年シックスネイションズの直前にはひ骨骨折、09年同大会では目つぶし疑惑(例のフェリスですよ)でサスペンション、そして昨年夏のテストマッチの時はパスポートの期限切れで遅刻と…彼と代表の歴史はなかなかに波乱に満ちとります。

フリッツは今回、初めフランスAに招集されたのだけれど、最終的にバーバリアンズを尊重してA代表を辞退した。代表スタッフ的にはそれはOKらしい。


さてA代表の招集に応じなかった例の4人については、まあリエヴルモンの気性を考えればLNRに譲歩はしなさそう。しかし選手は何よりもまずプロフェッショナルなのであり、文句があるなら彼らを雇用しているクラブに言えばいいのに、とは思わなくもなかった。こういう状況ではいつもいつも、選手が板挟みになる。

別に職業資格を取ったりバカロレアを受けたりしている選手もいるけれど、もちろん彼らはもうアマチュア選手じゃない。アトゥブの事件の大きな問題は、彼が常軌を逸した処分によって決定的に生活手段を奪われる可能性があることで、それはすでにスポーツの枠を越えてる気もする。
きわどいバランスの上に立つプロフェッショナリズムの現実とアマチュアリズムの理想は、こうしてご都合主義的に置き換えられる。


個人的に、パリソンがいないと聞いてモチベーションがちょい下降中…
彼はブリーヴとの契約はたしか2011年まで。契約をまっとうするつもりなのかな。ブリーヴも数年前とは状況が変わっていろいろと苦しそうだけれど、若い選手が代表で名をあげて、これから育ったクラブに恩返しというところでビッグクラブに移ってしまうのを見るのは少しさびしい、昨今。

Palissonbmag

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2010.05.21

【ラグビー】 夏のテストマッチの30人

今週はなんか激烈に忙しい、疲れた…。サン・イシドロのことも改めて書き直そうと思ったけど無理っぽい。
以下、ちゃんと読めてるかどうか分からないけど。


夏のテストマッチ(南アフリカ、アルゼンチン)に向けて招集されたフランス代表30選手のリストが発表されてますね。

近年ぎうぎうのスケジュールのため、主力抜きの斬新なチームが組まれることも多かった夏のテストマッチですが、今季はリーグのプレーオフのため開幕が早まったこともあり、今回のリストにはサプライズはほとんどありません。しいていうならば、ビアリッツでいいシーズンを送った21歳の3列Wenceslas Lauretの初招集でしょうか。

むしろ今回、注目されるのは不在者の方。
ベテランフッカーのセルヴァは、今季は計39試合でプレーしてクタクタ。ワールドカップをひかえた長く大事なシーズンの前に、スタッフは彼に休みを与えることにした。彼に代わってはUSAPのギラドが呼ばれた。
やはり遠征を外れたシャバルは、このオフにしつこい背中の痛みをちゃんと治さないといけない。彼らの不在はあらかじめ予想されていて、特に論争といったような意味あいのものではないです。
同じくラパンドリに関しては、彼は現在筋力強化の段階にあって、スタッフは彼に落ち着いてトレーニングさせることにしたらしい。

                        Laceg_2

そして真のサプライズは、リスト入りが予定されていたウドラオゴ、ビュルバン、エステバネスとパリソンの不在でした。
リエヴルモンは、この4選手が、5月22、23、29日にロンドンとエディンバラで開催される7人制のトーナメントへの招集に敬意をはらわなかったという理由で、彼らを罰したのです。

4人はこのトーナメントがテストマッチのいい準備になると思い、いったんはリエヴルモンと7人制の代表監督に参加を約束した。しかし、来季の開幕に差し支えることを危惧した所属クラブが彼らを放さなかったらしい。
「僕はクラブの登録選手で、クラブからサラリーを支払われているんだ。クラブが行くなと言ったら行くわけにはいかないよ」、とウドラオゴはがっかり。

いくらなんでもそりゃかわいそうじゃないのという気もする4選手ですが、リーグ会長のルヴォルはこれを不当な処罰であるとして、"リエヴルモンの発表はスキャンダラス"と発言。ここにいたって事態はまたもFFR対LNRの様相を呈し、LNRはコミュニケを出して4人を代表に戻すよう求めた。←今ここ
ルヴォルGJ。ぶっちゃけ私はパリソンが見たい。

                        Laceg_2

そんなわけで今のところパリソンはリスト落ちしていますが、そこでリエヴルモンが最終的に選択したのは、メダールではなくUSAPのポリカルだった。ポリカルはずっと噂には上っていたけれど、実際に呼ばれるのはこれが初めてになるのかな。
(メダールはA代表に入った。フランスAといえば、デュピュイはこちらで復帰している)
また、同じくエステバネスの不在で、スクレラが08年秋以来の復帰。そして2列と№8のできるシャバルを欠いた3列にはピカモール。またぞろバスタローを殴って云々とか書くなよマスコミ。

バルセラ、ミロ=シュルスキ、パペ、メルモズといった、怪我でシックスネイションズを欠場した選手たちも復帰した。


Les 30 joueurs retenus

Avants (16) :
Fabien Barcella (Biarritz), Thomas Domingo (Clermont), Dimitri Szarzewski (Stade Français), Guilhem Guirado (Perpignan), Nicolas Mas (Perpignan), Luc Ducalcon (Castres), Jean-Baptiste Poux (Stade Toulousain), Romain Millo-Chluski (Stade Toulousain), Lionel Nallet (Racing-Métro), Pascal Papé (Stade Français), Julien Pierre (Clermont), Imanol Harinordoquy (Biarritz), Louis Picamoles (Stade Toulousain), Thierry Dusautoir (Stade Toulousain, cap.), Julien Bonnaire (Clermont), Wenceslas Lauret (Biarritz).

Arrières (14):
Dimitri Yachvili (Biarritz), Morgan Parra (Clermont), François Trinh-Duc (Montpellier), David Skrela (Stade Toulousain), Maxime Mermoz (Perpignan), Yannick Jauzion (Stade Toulousain), David Marty (Perpignan), Mathieu Bastareaud (Stade Français), Vincent Clerc (Stade Toulousain), Marc Andreu (Castres), Clément Poitrenaud (Stade Toulousain), Jérôme Porical (Perpignan), Aurélien Rougerie (Clermont), Julien Malzieu (Clermont).

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2010.05.19

【フランス闘牛】 カーン似

観客席でひときわ存在感を放つ、スペイン駐在フランス大使、Bruno Delaye氏。
闘牛好きらしくて、よくセバスティアンの闘牛を観に来ている。世界一職務を楽しんでいる大使の1人かと思われる。

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Bdelaye2

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2010.05.18

【スペイン闘牛】 barretinaとsenyera

ところで闘牛関係者やファンの中には、(今回のセバスティアンのチャリティのように)闘牛の伝統が外部の社会とかかわるのに抵抗感を抱く人もいるようなのだけれど、しかし現在闘牛は難しい状況にあって、いつまでも闘牛場に閉じこもっているわけにはいかない。
闘牛を守り理解を広めるために、声を上げ行動を起こしている闘牛士は何人もいる。

カタランのマタドール、セラフィン・マリンは週末、州議会の闘牛禁止の動きに揺れるバルセロナで、カタルーニャの伝統的な帽子をかぶり、カポーテのかわりに州旗をはおってアレーヌに入場した。

Serafin2

(photo: burladero.com)

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【フランス闘牛】 サン・イシドロ10日めとアサンシオンの話

Nimes2010513a15日、サン・イシドロの10日目。トレロは絶好調エル・フリとセバスティアンにルケ。牛はガルシグランデとドミンゴ・エルナンデス(4、5)。ゴージャスなカルテルにラス・ベンタスは満員御礼、しかし結果は1つの耳も出ず、観客にはちょっとがっかりな午後だったかもしれない。
フリとセバスティアンは彼らの1頭目で、剣さえ失敗しなければ耳が取れていたと思う。ルケの牛は彼に選択肢を与えなかった。


セバスティアンに関してはその前々日に、雨のニームで6頭連続で濡れたムレタを振り回していたこともあり、疲れも残っていそうな様子でした。2頭目の牛が途中でびくとも動かなくなった時点で、集中が切れたかもしれない。剣を準備する顔は疲れと落胆の色濃く、"ああこの剣は成功しないな"と思ったな…

1頭目の牛は、カポーテの時にはあまりついてこない牛で、セバスティアンはまるで牛に教え込むようにカポーテをしていた。
後ずさりをしたかと思うと危ない動きをする牛だったけれど、彼はこの牛をよく動かした。2度ムレタを取られてからは(剣折れた?)、角の前でかなりのリスクを冒した。セビージャのフェリアの時は、彼はこれほどの気迫がなかったような気がする。

                        Laceg_2

さて前々日の13日、昇天祭のソロ闘牛が行われたニームでは、午前のノビジャーダの時は気持ちのいい天気だったのに、午後の始めに不運にも一帯を豪雨が襲った。
砂場の状態は最悪。ジャーナリストと闘牛関係者たちは、このコリーダは中止か、秋のヴァンダンジュに延期するのが理想的な解決策だろうということで意見が一致していたという。セバスティアンのアポデラードも、闘牛場は使用不可能なのでは、というニーム市長と意見を同じくするかに見えた。

しかし闘牛場に着いたセバスティアンは、空を見上げ、砂場を見渡してから一言、こう言ったらしい。「パランテ」
誰も彼の考えを変えさせることはできなかった。30分遅れの入場を、悪天候にもかかわらず駆けつけた熱心なアフィシオナードが熱烈に迎え、セバスティアンは彼らとハイチのために闘牛をした。

観客はこのひどい状況のもとで、セバスティアンは6頭目までもたないのではないかと危ぶんでいたらしい。難しい局面ではよく彼を励ました。
牛も総じてあまり良くなく、セバスティアンは剣で苦しみながらも、ガルシグランデの2頭の耳を計3枚切ってコンスルの門から肩車で退場をした。期待された成果には届かなかったかもしれないけれど、そこにはおそらく彼がもっとも示したかっただろう連帯があったのではないかと思う。
あるジャーナリストはこう言った。「ホセ・トマスを除いて、今どのトレロもおそらくこのようなパフォーマンスはできないだろう」


特筆すべきは、午前の部でノビジェロのトマ・デュフォーがフランスの牧場主たちに、そして午後セバスティアンがフランスの先輩闘牛士たちに捧げたブリンディス(牛を捧げること)のことです。
セバスティアンは5頭目の闘牛の前に、闘牛場に集まったフランス人闘牛士たちに、長い捧呈をした。「こうして先輩の皆さんとまたお会いすることができて、胸がいっぱいです」、と彼は言ったらしい。
(この日はチケットを買ってもらうというチャリティの主旨に基づいて、インビテーションは行われていないはず)

私はなぜ彼がスペインではなく母国フランスでソロをやることに決めたのか、今ひとつはかりかねていたのですが、その理由のひとつがなんとなく分かったような気がしたのでした。
晴れてほしかったけれど、闘牛は昨年のようにいい時ばかりではないだろうし、人助けはいつも難しい。また頑張ればいいのよ…


ところでこの日のシルバーグレーの地に黒と銀の刺繍の衣装と、黒地に紫と銀糸の花の入場用カポーテは素晴らしかった。ハイチ地震の犠牲者に弔意を示してか渋い色合いだけれど、月光に照らされたように美しい。まさかこの衣装が灰色の雨雲を呼んだわけではないだろうけれど。
セバスティアンは最近よくカポーテにパンジーのモチーフを使ってる。フランス語でパンセ(pensée)、物思う花であります。

Nimes2010513c

(photo: sebastiancastella.net/)

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2010.05.13

【フランス闘牛】 ゲバラのように

そろそろニームでセバスティアンのソロ闘牛が始まる。数日前にはいつになくカンポに6頭の牛を見に行ったりしたそうで、これが人生最後の闘牛のつもりで行く、なんてコワイことを言っている。

ハイチの震災の時、セバスティアンは南米にいた。彼はラテンアメリカとカリブが好きで、このニュースに衝撃を受けてニームのシモン・カサスに電話し、今回のソロ闘牛の話が決まったらしい。

「もし金のためでしかなかったら、僕は6頭の牛の前で命をかけたりしない。ハイチを助けたいし、僕の命と情熱をかりたてるものにしたがって、そうしたいんだ」


先日彼がブルラデロ・コムのユーザーの質問に答える企画があって、彼のアイドル、チェ・ゲバラについて訊かれてました。
セバスティアンによれば、彼がゲバラに惹かれるのはゲバラの政治観とは関係なくて、彼にとっては、ゲバラは最後のロマンティストの革命家だからだという。

「政治のことは分からないし、学ぶ気もない。彼は同時にすごく純粋で、本物の、ロマンティックな人物だった。僕も同じように、闘牛においてはロマンティシズムが好きで、論争とゲリジェロ(ゲリラ兵士)が好きだ。だから彼と僕には大いに関係がある」

Sebastiennimes513

(photo: Signes du Toro)

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【スペイン闘牛、メキシコ闘牛】 フェリア・デ・サン・イシドロ@ラス・ベンタス6日目

http://feriastaurinas.plus.es/player_video.html?xref=20100511pluutmtor_1.Ves
(動画)

闘牛士ミゲル・アベジャン、セサル・ヒメネス、アルトゥロ・マシアス。牛はマルテリージャ、ナバルロサル、エルマノス・ドミンゲス・カマーチョ。

この日は結局耳は出ず。ヒメネスの交換した牛だったかな、足が弱すぎて闘牛にならなかったのは…
沈黙が続く中、最後に1人、2頭目の闘牛で観客からオベイションを贈られたマシアス。バレンシア、セビージャで負傷した後、帽子が裏返しに落ちようが彼は気にしない。
牛は難しかったけど、ラス・ベンタスは彼のガナが気に入ったみたいだ。白の衣装は血だらけ(牛と、彼自身のとで)。マノレティーナっていうんでしょうか、時に無謀にさえ見えるファエナ、牛の額に手を置き、角の先に心臓。やっぱりファンが勇敢な闘牛を好むメキシコのスターだなァと思った…

観客席のあちこちにメキシコ国旗。この日はマシアスのアルテルナティブの確認も行われて、彼は1頭目の牛を彼のアポデラードのアントニオ・コルバチョに捧げた。
耳は切れなかったけど、拍手を受けニッコニコでラス・ベンタスを出ていった。とっても気さくでサンパなお方。風邪か花粉症か、タブラのとこでフツーに鼻かんだりしている(手鼻じゃないよ!)。そういえばポプラの綿毛みたいのがフワフワしてたね。

Sanisidro6e


こちら7日めの騎馬闘牛。
http://www.plus.es/feriastaurinas/player_video.html?xref=20100512pluutmtor_2.Ves

この日はレオナルド・エルナンデスが耳3枚取ってグランド・ポルトを果たした。
そして貴公子…

Rui2

コケる。師匠の予感。
ルイ・フェルナンデスはこの日は耳1枚。ファンからクマちゃんのぬいぐるみを投げられるトレロを見たのは正直初めて。

Rui3

(photo: burladero.com)

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【騎馬闘牛】 馬とブロンド

サン・イシドロ7日め、騎馬闘牛。

ザルゼウスキ師匠は嫁さんの馬にむこうずねを蹴られて以来、馬には不信感を抱いているそうだけど、その師匠似のルイ・フェルナンデスというブロンドの騎馬闘牛士がいて、私はいっぺん彼の闘牛が見てみたかったんでした。

いや~、もう笑っちゃうほど貴公子。こころなしか、いつもとは女性客の層がちょっと違います。

Rui

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2010.05.12

【メキシコ闘牛】 マシアス (;´Д`)

サン・イシドロ6日め。マシアスが1頭目ですでに2回角に引っかけられている件

私には何か技術的な問題なのか、牛がたまたまアブナイのかは分かりませんのですが、あのスタイルじゃ怪我もするわナとは思う…

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2010.05.11

【闘牛とちょっとラグビーと日記】 そうこうしているうちにサン・イシドロに突入してしまったわけだが

フランスラグビーのニュースも見てはいるけど、相変わらずもめ事ばっか。今季はもうずっとこんな感じ。この話する?
以前はもめるにしても、そこにはちょっとしたユーモアがあったりしたんだけど、最近はもう余裕ってものがないよね。私はいいものをみて、美しいなーって感動して、いい話を書きたいんだけど…

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フランス人だということで苦労はない?的な質問をされるたび、セバスティアンは「ない。実力社会だよ」と答えているけど、まあ実際のとこはいろいろあるんじゃないかと思う。
言葉、文化の違い、伝統的社会。10代のうちから親元を離れて国境を越える子も多い。スペイン人より努力しなきゃいけないことはたくさんあるだろう。そのせいかフランス若手には、なかなか肝の据わった感じの子が多いよーな気がします。

昨年ラス・ベンタスで強い印象を残した、アルレジャンのトマシトことトマ・ジュベール君。しかし相変わらずスペインでは、姓の最後のtを抜かされたりしているのであった。今年は勝負の年だ。
そしてマドリードでは、最も格が高いといわれるサン・イシドロの闘牛が始まっています。トマシト君は昨日の5日目、ノビジャーダに出場したけれど、えらく難しい牛に当たってしまった。カポーテを手に、「替えないの?」という顔で主催者席を見ていた。
強風の中、残念ながら彼には選択肢がありませんでした。彼のクアドリージャは…どうなんだろうな。
(バンデリジェロの1人は、たしかフランシスコ・レアルといった。あのアルルの闘牛一族だろうか)

私にはスペイン語は難しいから文意を取り違えてるかもしれないけど、トレロをひやかす観客の恥ずべき態度を嘆くような論調も見かけた。ここは本当に世界一の闘牛場なの?というような。そうだね、そう言いたくなるときはラグビーでもいっぱいあるよ。

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ところで私の減量話になるけど、この状況はある意味フレッシュだ。なにしろこれまではジーンズなどをはいても貧相でみっともなかったのに、ケツとフトモモがそれなりに充実した現在、生まれて初めてぴったしのを見つけた。来年もこのジーンズをはくために、私はダイエットを敢行せねばならない。

周知の通り、旧東欧の肥満遺伝子は時限爆弾であります。セバスティアンのポーランド系のママの堂々たる体格を見るに、"あのボテロのポスターは何かを予見していたのだな…"、と思う日がいつか来ないとは限らない。
でも私は彼がいつかまるーくなる時まで、無茶をしないで元気に闘牛を続けていてくれたらと思う。すげえかわいいおじさんになると思うよ。

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2010.05.07

【フランス闘牛】 セバスティアンのインタビュー 

最近ミディ・リーブルに掲載されたセバスティアンのインタビューをまとめとこう。
故郷ベジエへの思い、闘牛の美意識、いろんな話をしてます。彼は日頃メディアにはあまり話をしないけれど、たまに口を開く時の発言はなかなか濃い。結構思い切ったことも言います。


【預言者故郷にいれられず】

「(昇級10周年のコリーダに臨んで)僕にとってただ1つ重要なことは、故郷で闘牛をすること。子供の頃練習していた、僕の闘牛場で。僕は鍵を持っていて、1人で練習に来ていた。アレーヌを10周して、囲い場に上がって、観客席の最後列まで…僕は夢見ていた。
大事なのは闘牛場が満員になること、僕自身が楽しむこと。そしてグランド・ポルトができて、僕の観客を楽しませること」


セバスティアンは07年にいろいろあってテンポラーダを切り上げ、次の08年は彼の出場回数を意図的に制限した。このときフランスではニームとベジエにしか来なかったことが、国内ではちょっと論争になったらしいのだけれど、09年にはフランスのいたるところの闘牛場でグランド・ポルトを開いた。
メディアにガードが固いとは言っても、トレロなら自分の考えは唯一闘牛場で示す、彼はそういう信念を持ってる。

昨年ベジエのフェリアで、ファン・バウティスタとのマノ・ア・マノ(両者ともグランド・ポルト)は、セバスティアンにとって特別な時だったらしい。
牛は、彼の最初のアポデラードでもあったロベール・マルジェの牧場Monteillesの牛。セバスティアンはマルジェの息子オリヴィエとともに、"僕達のアレーヌ"で肩車で退場し、ロベール・マルジェはそれを見て涙したという。彼のデビューを助けたマルジェ家との、美しい出来事。
「僕はいつもロベールに言っていた。ベジエで彼がプレゼンテーションするときは、僕はそこにいるだろう。僕は約束を守っているんだ」

もっとも故郷ベジエでは、アフィシオナードはまだ彼の最高の闘牛を目にしていないらしい。
「素晴らしい牛はいつかベジエに来るだろう。あれこれ言うには及ばない。預言者故郷にいれられず、さ。それにホームで勝利を収めるのは難しい。僕は尻尾を切って大門を開けた。でも違う理由で、僕はベジエではまだ自分が望むような勝利を収め、闘牛を楽しむことができていない。でも、いつかはね。」


【sentiment, sensation, romantisme】

彼は凄い時は"ここで死んじゃってもいいや"というような闘牛をするけれど、それはたぶん、その瞬間彼は至福の中にいるからじゃないかと思う。
彼の闘牛は"人間"が"牛"と対峙するのではなくて、まるで融合しているようだ。何というのか、命がけで戯れている、そんな感じがします。その独特の美意識について、しかし彼は「牛の前に立たなければ分からないよ」、と言う。

「僕は一瞬一瞬を感情で生きたい。マラガでのファエナのような時、トレロは時々技術や肉体のことを忘れてしまう。そのときトレロはハートで闘牛をする。朝起きて幸せになるのはそんな時。10万の耳を切ることや、毎日毎日勝利を収めることじゃない」


昨年何人かのフィグラがラスベガスで無血闘牛のショーに出場したとき、セバスティアンはただ1人ラジカルな立場を取っていた。彼は、ポンセやフリのようなスターが最終的にラスベガスの招待を辞退したことを喜んでいます。

「僕はもうカペアはやりたくない。僕にとって闘牛は真剣なもの、ロマンティシズムと感情に満ちたものだから。僕の闘牛についての考え方は、金やラスベガスの彼方にある」


【牛の話】

近年の牛の大型化について質問されて、
「僕達は牛を肩にかつぐわけじゃないから!トレロが恐れるのは牛のモビリティ。人間を見る見方、首の動かし方。重さじゃない」

ただ、重すぎる牛は動きが悪くて、ファエナのリズムが取りにくいらしい。ヌニェス・デル・クビジョやビクトリアーノ・デル・リオのようないくつかの牧場は、いい牛をぴったりの大きさに育てることができる、と彼は言う。

そして、最後にちょっと辛口。
「プレジデントたちは牛を見る目がない。彼らは闘牛に対する愛がないし、人前に姿を現すためだけにそこにいるんだ」


セバスティアンとオリヴィエ・マルジェ。子供の頃からのアミ

Beziers098

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【フランス闘牛】 ベジエのカルテル

http://www.arenes-de-beziers.com/

コリーダの幕開けは8月12日。記念すべきアルテルナティブ10周年を迎えるセバスティアンが、ポンセ、モランテと共にヌニェス・デル・クビジョの牛を相手にする。
ポンセはセバスティアンのアルテルナティブの時のパランで、テムワンはホセ・トマスだった。残念ながら、10年前の再現はかないませんでしたが。

また、セバスティアンは翌13日も、ガルシグランデの牛でフリ、マンサナレスと闘牛をする。

14日はファン・バウティスタ、サヴァリのアルレジャン2人とテヘラ。牛はベジエの闘牛場のディレクター、ロベール・マルジェの牛。

15日、フェリアを締めくくるのはパディージャとバレラ、レスカレによるミウラーダ。


私が最近学んだことの1つは、ミウラ牛の闘牛にはスペシャリストがいるようだ、ということであります。最近は、"ミウラはもうかつての伝説の牛ではない"、みたいな声も聞くのだけれど、それでもやはり特別なスキルは必要なのかもしれない。
バレラはキャリアで初めてミウラーダに臨むという。先日、セビージャのフェリアの間に亡くなった彼のお父さんは、常々彼に「トレロなら誰でもキャリアで少なくとも一度はミウラのコリーダを戦うものだ」、と言っていたのだそうで、バレラは、父親の望みや信条を実現すべき時が来たんだ、そう考えているらしいです。

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2010.05.06

とりあえず今日はクエッションマーク ? が柴犬の尻尾と肛門に見えてしかたがないという話でお茶を濁そうと思う。
っていうか、前を散歩中の柴犬が歩いてると、肛門が気になってしかたなくないですか。

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【音楽】 スフィアンのレーベルのちょっとアレな人

DM Stith " Pity Dance"
(YouTube)

生活外向きの時に限って聴いてるのがこんなってどうなの。
しかしこの人の音楽はちょっとやばいね。

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2010.05.04

【日記、闘牛】 甍の波

瓦屋根と初夏の空の雲を波に見立て、吹き渡る五月の風のすがすがしさを感じさせる鯉のぼりの歌の作詞者が不詳だというのは、つい最近まで知らなかった。

子供の頃、私の育った田舎では、まだ化繊じゃない本気の鯉のぼりや武者幟を上げる家も多かった。近所の家の、おそらく先代からと思われる立派な鯉のぼりは、金太郎がしがみついた、たしか黒の真鯉だけ。瓦屋根の上を風にうねるように泳ぐ木綿の鯉は悠然たるものでした。
"ゆたかに振るう尾鰭には、物に動ぜぬ姿あり"の鯉は、やっぱり化繊鯉じゃあないよね。あの頃の空は広くて高かった。


…などと郷愁にひたりながら、セバスティアンがアグアスカリエンテスでグランド・ポルトした動画を見ていたら、フトモモが錦鯉にしか見えないのだった。

週末はフリキージャ、アグアスカリエンテス、メリダで闘牛をしてグランドスラムだったらしい。角の前に膝をついて勇気を見せたりするのは、彼はスペインやフランスではそれほどやらない気がする。メキシコのアフィシオナードはああいうのが好きだよね。

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