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2010.03.06

【リヒターbot】 Here comes another winter

Jesus Jones - Right Here Right Now (YouTube)

長きにわたる冷戦が終わりを迎えたその時代、歴史の転機を目の当たりにして、東西の壁・人種民族の壁を突き破った向こうには何か明るい未来が開けているかもしれないと期待すると同時に、およそ人間の築く社会はいつどこでも大差はない、という一抹の諦念がありました。そして多くの場合、いくらかの人身御供が差し出されるかわりに、体制は巧妙に維持された。あるいは混乱と、もう1つの冬。

あの崩れるベルリンの壁の歓喜的なイメージは、実は多くのものを隠蔽してもいたのかもしれなかった。


画家ゲルハルト・リヒター。旧東ドイツ、ドレスデン出身。

「東ドイツでのできごと、いわゆる歴史的規模の民主革命。私はそれをみて感動し、将来の幸福な見通し、再統一されたドイツへの希望がさっと燃え上がるが、同時に懐疑と深い悲壮感におそわれる。ときには怒りさえ。
恥知らずにも日和見する政治家連中への怒り、何十年も狂信的なマルクス主義を標榜してきたかと思うと、今やふてくされて、知ったかぶりで自分たちの傲慢な思いこみを手放せないでいる知識人への怒りだ。

あるいは民衆の役割についての悲哀。民衆は結局ただ利用されるだけなのだ。民衆は操られたまま四十年間も牢獄の住人にさせられ、そしてそのままさらに百四十年間放っておかれるかもしれない。
今度は別の方法で利用されて、君たちがこの民主革命を自力で遂行したのだ、などといいくるめられている。今こそやつらを壁を突き破って送り込むのだ、西側へ行かせるのだ、という筋書きであるのはわかりきっているのだから。

何十年も偽善的で、残酷に「民衆」を苦しめ脅迫してきた同じものどもが、少し譲歩するというので、これみよがしに恩を売る。そして彼らが譲歩する、あるいは向きを変え、転向するのも一つの理由からにほかならない─権力維持のためである。悪党ども。」
(ゲルハルト・リヒター 写真論/絵画論)

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