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2009.07.22

無線をめぐるノイズ

相変わらず例の無線禁止のゴタゴタについての記事を探して読んでいたのは、学習意欲に欠ける私のようなニワカにも分かりやすい"ある構造"がそこにアラワになっているのではないか、という気がしたからです。
そして、ことフランス側にとっては、それはどうやらスポーツディレクターの権力拡大との対立の図式であるらしい、ということまでは分かった。

プロ自転車連盟(CPA)会長セドリック・ヴァスールは、第10ステージのボイコット走行は「スポーツ・ディレクターが選手達にプレッシャーをかけた。なんともなさけないことだ!」、と嘆いている。
ル・パリジャンによれば、CPAはすでに昨年3月と今年の4月、メンバー865選手を対象に、無線の使用についてのアンケート調査を行っていた。それぞれの調査は、選手の64%、52%が無線廃止に賛成している、という結果を示したという。

フランスのメディアは、特にブリュイネールをはじめとするスポーツディレクターが、UCIが1ヶ月前に許可を出した無線禁止についてどうして直前になって抗議をしたのか…という点に疑いを抱いている様子です。無線盗聴(ということだと思う)の噂に言及するプレスさえあるけれど、それはまあ、憶測…


フランス人にとっては、おそらく無線もドーピングも根っこは同じ問題なのかもしれない。それはどちらも反人間的なものなのだという意味で。
Sport24が掲載したガーミンのデイヴィッド・ミラーのインタビューを読んでいて、改めてそんなことを考えた。ミラーにアンチドーピングについて訊く長めのインタビュー記事なんだけど、そこで質問者は「自転車の歴史は常にドーピングと共にあり、スポーツディレクター達はその文化に漬かった元選手であるのに、なんらかの変化は可能なのか」、という問いをぶつけてさえいます。*1


私個人は、やっぱり7月14日の"パレード走行"は残念なことでした。現地のファンが「敬意の欠如だ」と怒るのも無理はないと思う。また、チームカーがタイム差を管理し、マイヨ・ジョーヌを誰に取らせる取らせない…そんなレースの果てがもし第14ステージ(ヒンカピーがマイヨ・ジョーヌに届かなかったステージ)だったのだとしたら、それもまた悲しい。
思えば開幕前からおかしな雰囲気だった。それはもっぱらこのスポーツの「政治的」な側面で。とはいっても、実際はいつもそんな感じだったのかもしれないけれど…

(この無線の件で見かけたクリス・カーマイケル氏のコラムは、いろんな意味で実にアメリカ的だと思ったのだけど、その種の楽観的な前進主義でアメリカの経済がどうなったかについては、ちょっと考えてみる余地がありそうな気がする)


*1
Q: スポーツ・ディレクター、マネージャーがこの文化に漬かった元選手達だということが知られている時、変化は可能だろうか?

ミラー: 「僕にとって、それは最初の問題だ。3年前まで、マネージャー達はいつもそのことから逃げていた。チーム内に4人の陽性反応の選手がいるかもしれなくても、マネージャーは決して心配しなかった。それは根底にある問題だ。彼らはいつも『我々は知らなかった』、と言う。
今ではそれは不可能だ。パスポートの情報で異常が分かる。UCIが処罰できなくても、選手に疑わしい結果があれば、責任者に通告するだろう。マネージャーは対応せざるを得ない」

Q: 自転車競技の歴史を見れば、ドーピングはいつも自転車と共にあったことが分かる。それを宿命として受け入れなければならない?それとも自転車競技はそこから脱することができるだろうか。

ミラー: 「僕達は抜け出しつつある。僕がそれには何年もかかると言ったのはそのためだ。今に始まった問題ではないんだから。これは自転車の根底にある問題なんだ」

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