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2008.02.28

 リエヴルモンは釣り師

Tomasbleusリエヴルモンが毎回毎回無茶をするので、シックスネイションズ開幕以来もうかなりの分量の記事を読まされてます。さすがに疲れたお、なワタシですが前のエントリで訳を間違えました。フォールが「肩が低い」と言ってるのはイングランドの1列3人ではなくシェリダン個人のことです(直した)。
それで3月9日のイタリア戦のメンバーなんですが、この期に及んで新たに8人が招集です。エマンス、デュソトワール、セルヴァ、パラ、マルティ、ボネール、スクレラ、フォールが外れ、ジョジオン、アリノルドキ、マルジューが復帰。そしてオーシュのバルセラ(プロップ、24歳)、ペルピニャンのギラド(フッカー、21歳)、モントーバンのディアラ(3列、24歳)、モンペリエのトマ(SH、22歳)、ブルゴワンのダヴィド(センター・ウィング、19歳)が初招集。またもや大変動でジョジオン復帰のニュースがふっ飛んでます…

Le groupe:
Avants (12): Barcella (Auch), Poux (Stade Toulousain), Mas (Perpignan), Guirado (Perpignan), Szarzewski (Stade Français), Nallet (Castres), Thion (Biarritz), Papé (Stade Français), Diarra (Montauban), Picamoles (Montpellier), Ouedraogo (Montpellier), Harinordoquy (Biarritz)

Arrières (10): Yachvili (Biarritz), Tomas (Montpellier), Trinh-Duc (Montpellier), Jauzion (Stade Toulousain), Traille (Biarritz), David (Bourgoin), Malzieu (Clermont), Floch (Clermont), Rougerie (Clermont), Clerc (Stade Toulousain)


ここまでで、ブリーヴとバイヨンヌを除くTop14の12クラブから選手が招集されたことになります。代表スタッフは「我々にはまだ見たい選手がおり、チームを外れた選手については処罰ではない」とお決まりのコメント。またイングランド戦の大胆すぎるスタメンが、イングランドのプレスから「大会を冒涜している」「なめんな」等の批判を招いたこともあり、リエヴルモンは「我々はシックスネイションズの名誉を傷つけてはいないし、イタリアをリスペクトしている」と強調しています。

フッカーのポジションでは、スタッド・フランセのユース育ちで今季はレスターに移籍したケイゼルの招集も予想されていました。今回はヌタマックらもよく知っているU-21のワールドチャンピオン、ギラドが呼ばれましたが、リエヴルモンはケイゼルに興味を持っており、「彼の番が来るかもしれない。しかし我々はギラドも見たかった。我々は一度に2人を見るのは望まなかった。ある程度のバランスは保たなければならない」

ミニョーニはどうも年齢的な問題で、2011年を目指すスタッフの構想には入っていないようです。いい選手なのにナ…。シャバルもまた呼ばれませんでしたが、彼はとても代表に戻りたがっています。
「コーチ陣は新しい選手達を見たがっていた。彼らは俺が№8のポジションで最高ではないと考えているが、それは受け入れなければならない。俺は代表に欠くことのできない存在になるために、またベストになりたい。それは新たなチャレンジだ。シックスネイションズの最後の2試合で復帰できたらそれが一番だが、彼らは他の選手を見たいんじゃないかな。本当に、6月にオーストラリアでテストマッチツアーができたらと思うよ」

Chabal: "Je vais revenir"
http://www.rugbyrama.fr/rugby/mc_vid65810.shtml

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2008.02.27

 ウォルシュさん大不評

レフェリーについての評価はよく知りませんが、中継の最初に「ウォルシュさんなのかよ」と思ったのは本当。イタリア戦のメンバー発表は今日のはずですけど、イングランド戦の1列のうち何人が残っているかは見当もつきません。せめて気の毒な1列の名誉のために、イングランド戦のスクラムについてのマスとフォールのインタビューを抜粋しときます。
いつもは寡黙な、というかマイクが回ってこないだけかもしれないけど、プロップ陣がスタッフ同様おもに判定について不満の意を表明しています。マスは話してるうちにどんどんテンションが上がって、最後の方ではインタビュアーに「厳しいですね…」なんて言われてます。いろいろあったんでしょう。(スクラムのルールがよく分からず、誤訳があったらスミマセン)

「率直に言って、自分はまだ(スクラムについての)レフェリーの判定に納得していない。いくつかの判定はちょっと受け入れ難い。というのは本当に我々が支配されていたとは言えないからだ。時に、スクラムを崩していたのはイングランドだという気さえしている。レフェリーは我々しか見ていないような気がした。彼はイングランドには関心がなかった。それはとてもフラストレーションだ。我々は負けた。問題を再検討しなければならない。でもスクラムでは依然有望だ」
(右プロップ、ニコラ・マス談)

「俺達は、まあその是非はともかくとしてもペナルティを取られた。ちょっとフラストレーションだね。俺は相手が誰であれファウルはしたくない。でもシェリダン…セールのチームメイトだけどね、彼には地面に手をつくテクニックがある。それに、試合の分析に最小限のロジックがあれば、あんた方にも彼の肩が腰の位置より低いのがよく見えるだろう。こういった場合にはファウルが取られなければいけないんだ。その点について論争はしたくない。試合は終わったんだし、その値打ちもないことだからね。それに、いくつかのスクラムで俺達がよくなかったのも本当だ」
(左プロップ、リオネル・フォール談)

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2008.02.26

 リアリズムと理想─シックスネイションズ第3節 フランス対イングランド

フランス-イングランド 13-24
「我々はまたしてもリアリズムとプラグマティズムのレッスンを受けた」とはリエヴルモン。フランスラグビーにおいて何度この言葉を聞いたことでしょう。
ナレは試合後「ワールドカップの準決勝と同じシナリオにはまってしまった」と語ってましたが、やはりあの時同様、開始後5分という早い時点でのイングランドのカウンターからのトライが試合の展開を左右したようです。あとはいつものイングランド…強力なFWとアグレッシブなディフェンス、レキップ言うところの「so britishなリアリスム」です。
フランスはファウルが多すぎ、実際それほどキックが好調ではなかったウィルキンソンにPGをプレゼントしすぎました。イングランドのフランス・スリークォーター封じの戦術がうまくはまったのでしょうが、かたやフランスはこの大会、相手によってそれほど戦術(たとえば大外に展開する)を変えていないように見えるので、イングランドも守備の対策がしやすかったといえばそうなのかも。リエヴルモンはまだチームはその段階ではないと考えているのかもしれないけど…。いずれにせよ、さらなるインテリジェンスを、ということです。

それぞれのチームにそれぞれの哲学があるでしょう。しかしイングランドが「勝つためのラグビー」を遂行するために犠牲にしているラグビーのある部分(でも重要な)を考えれば、私はモダンラグビーにフランス的なものが生き残る余地があってほしいと願うのです。その意味で私は新スタッフの方針を好ましく思いますが、現状の無理の多い選手起用やコーチングには今ひとつ共感しかねる点もありますし、結果的に責任を負わされる選手達が気の毒になります。
開幕以来最も批判にさらされているのが1列です。イングランド戦でもスクラムの苦戦は予想されていたものの、やはりこの劣勢が痛かった。スクラムについてはリエヴルモンのインタビューを後述いたしますが、私個人はこの新しい代表がまだ始まったばかりだということを考えればまだ悲観的になるのは早い気がするし(フランスのメディアは大体負けた時の方が嬉々として議論しているけれど)、むしろ全体を見れば若手3人の健闘はポジティブな成果じゃないかと思います。試合後おおむね「がっかりです」と語る先輩達の中で、パラ君の「とても素晴しい経験でした。イングランドと対戦できて楽しかった。僕達が頭を上げていけたらいいな」というコメントはピカピカ輝いてました。君達が未来だ!


さてリエヴルモンは懸案のスクラムについて以下のように語っています。
「我々は3、4回ペナルティを取られたが、私の考えではそれはかなり厳しかったと思う。判定は性急すぎたし、終始フランスに対して笛が吹かれていた。シェリダンと我々の右プロップの間にかなりの体格差があるのは本当だ。しかしレフェリーの判定は尊重しなければならないし、我々がこのセクターで劣勢だったことを認めなければならない。イングランドのスクラムは確かに強力だ。しかし私はフランスのスクラムが進歩して、このペナルティを与えたスクラムよりよくなると思いたい。しかし私はこのセクターで特別言うほど圧倒されたとは思っていない」

「私はイングランドのフッカーの振舞いについても触れておきたい。彼の名前は思い出したくもないし、それほど彼は滑稽でグロテスクだった。彼はアンチ・プレーを発揮していた。ピエロだよ…。しかしそのことで、このイングランド代表に私が抱くリスペクトがいささかも損なわれるわけではない」

「イングランドのフッカー」ことリーガンですが、彼は試合の間挑発を繰り返し、リエヴルモンは後半44分のスザルゼウスキのペナルティについてもリーガンがひと芝居打ったと疑っているようです。あの場面で笛が吹かれる直前の映像を見ると、リーガンがトライユに荒っぽく絡んでいてパラがそれを引き離そうとしているのが分かります。スザルゼウスキはチームメイトを助けようとしたのだと思いますし、リプレイではリーガンは彼が当たってくるのに気がついているように見えます。実際リーガン(の悪癖)については試合前から注目されていまして、まずイングランド戦の数日前のインタビューで、セール・シャークスでプレーしているフォールが、
「イングランドの選手のことはよく知ってるよ。シェリダンとはこの2年半一緒にやってるし、リーガンやヴィカリーとも何度も対戦した。概してイングランドの選手は傲慢だ。まあシェリダンにはフランスに近いスピリットがあるけれど、リーガンみたいなやつはグラウンドじゃ我慢ならない。あいつは対戦相手や審判にものを言うことにかけちゃ天才なのさ」、なんてことを話した。

前にハイネケンカップのエントリの中で触れたけど、スタッド・フランセホームのブリストル戦の時、スザルゼウスキをしきりに挑発していたブリストルの選手…とういうのが実はこのリーガンです。フォールのコメントでその時のことを思い出したらしい仏メディア(私も)がスザルゼウスキにリーガンのことを尋ねて、彼は「リーガンはいろんなことを言ってくるけど、僕は英語があんまりよく分からないから彼の侮辱はそんなに気にしない。冷静さを失ってペナルティを出してはいけないね」なんて答えていたんですけど、まあそのへんは彼もまだ青い。かえって意識しすぎてしまったかな…
リエヴルモンの批判について、当のリーガンがBBCに話したところでは、「そいつは最大級の誉め言葉だね。連中を怒らせるのが俺の仕事で、俺はちゃんとそうしたんだよ。フランスに行く時には、ぎりぎりのプレーでなんとか連中をイライラさせなきゃならない。そうでなければフランスに支配されちまうだろう。ブライアン・ムーアはいつもそうしていたもんだ。だから俺もそれに倣っているのさ」

私はラグビーにおいてはその精神的な部分を大事に思う方ですが、それは普通にやったら重傷者をいくら出してもおかしくない激しい競技をスポーツとして成立させるにはそれなりのコントロールが要るだろうとも思うからで、ラグビーがその精神を失ったらそれは単なる大男のボールの奪い合いではなかろうかと思うわけなのです。私が初めてラグビーを観た時に、試合後拍手で健闘を称えあう場面を「いいものだな」と思ったし、あれをもってラグビーの試合は初めて終わるのではないかと考えてます。
この試合で始球式を行った男の子のTシャツの背中には臓器提供支援のメッセージが書かれていて、この子と一緒に選手の入場を出迎えた子供達も病気で提供を受けた子でしょう。いずれにせよ、こういった子供達にも見せて恥じることのないプレーを、と思うのです。

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2008.02.24

 こんな時にこんな画像ばっかり拾っていてすみません

Saintdenis

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2008.02.22

 猫の日記念・世界のぬこ切手(1) 最初の猫切手

222neko_002切手の中に猫が描かれた例としては1930年発行のスペインの航空切手が最初で、9種のうち1種の右隅にチャールズ・リンドバーグの飼い猫パッツィが描かれています。
後姿の黒猫がちょこんと座ってご主人の愛機スピリット・オブ・セントルイスを見上げているなかなか洒落た絵柄なんですが、とてもアタシに手が出せる値段じゃないので、本日の画像←は「猫が主役」の世界最初の切手、1964年発行のポーランド切手(10種)です。

原画を手がけたのはヤヌシュ(ヤーヌシ)・グラビアンスキ(Janusz Grabianski)。主に絵本の仕事で知られる画家。いきいきとした筆触で猫たちの表情をとらえた、さすがポーランド絵本のクオリティの高さがうかがわれる切手であります。ペルシャ、シャム、ヨーロッパ猫…ポーランド語では猫はkotと言うようです。
グラビアンスキの絵本は持っていないので、同じくポーランドのヨゼフ・ウィルコンの絵本の上に切手を載せて撮ってみたです。ほとんど見えないけど。

ところでポーランド語ではszをシュ、wをヴと発音するそうで、それでいくとSzarzewskiはたぶんシャルゼヴスキになるんじゃないかと思いますが、フランス人はフツーにザルゼウスキと言ってるように聞こえます。
Jスポの表記がどうにも語感が悪く気になってしかたないので、当ブログではもっぱら姓でなく名前の方で呼んでますが、そのうち気が向いたらフランス風の表記に変えるかもしれないのでスルーしてください。FWの選手を「ザル」と呼ぶのも気がひけるんだけどネ。

222neko_001

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2008.02.21

 パラが蹴れるらしい

キッカーが…なんて話をしていたら、水曜のトレーニングの時パラがトライユ、ヤシュヴィリ、スクレラと一緒にキック練習をしていたそうであります。
パラについては、フランスじゃなくポルトガル代表でプレーしてたかもしれなかった、なんて記事もありました。お父さんがポルトガルの出身なんだそうです。「でも誰も僕にコンタクトしてこなかったし、僕の方からもポルトガルの協会に働きかけなかったんだ」

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 前進あるのみ

「我々の信念を貫きたい。我々がこの試合を台無しにしていると騒ぎ立てる人もいるだろう。しかし我々は自らの選択を引き受ける」(リエヴルモン談)
よくも悪しくも理想に燃える若い指導者特有の頑なさというか、信念が怖い方向に行かなければいいんだけれどネ。この新コーチ陣に不足してるのは(経験はおいといて)ちょっとしたユーモアじゃないかなという気もするわけで、ユーモアとはつまり、機微を知るということなのです。

エリサルド棄権で若干のプラン変更を余儀なくされた面はあるにせよ、ともかく週末は平均年齢20歳の8-9-10でソリッドかつ老練なイングランドに立ち向かうことになりました。しかし考えてみたらこのハーフバックにはキッカーがいないよ!というわけで、しょうがないのでトライユが蹴ります。ヤシュヴィリはまだチームに合流したばかりなので、スタメン起用には早いという判断らしいです。リエヴルモン達はこのパラとトランデュックのコンビを今後の代表の軸として考えているようで、彼らに自らの哲学を学ばせていくつもりらしいんだけど、それだとキッカーは…

2列に変更が1つ。呼ばれたばかりのミロクルスキ(シュルスキ?)がアキレス腱に炎症を起こしてイングランド戦を棄権することになったため、チオンが招集されパペの控えとしてベンチに入ります。現在30歳、2011年を目指すスタッフの構想外なのでは、と見られていたチオン。ワールドカップ以降調子を取り戻すのに苦労し、「自分が呼ばれるとは思ってなかった」と言います。かつて副主将まで務めた選手が、代表に残るために1からのスタートになります。頑張っていただきたいです。

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2008.02.19

 すごいことするわねぇ

La composition du XV de France:
Heymans - Rougerie, Marty, Traille, Clerc - (0) Trinh-Duc, (m) Parra - Bonnaire, Picamoles, Dusautoir - Millo-Chulski, Nallet (cap.) - Mas, Szarzewski, Faure.
Remplaçants: Servat, Poux, Papé, Ouedraogo, Yachvili, Skrela, Floch.

イングランド戦のハーフ団はなんとパラとトランデュックでーす。
ブリュノーとエリサルドが負傷棄権につき、プクスと久々のヤシュヴィリが戻ってキター。思い起こせば昨年のシックスネイションズのイングランド戦以来です。しかしそのヤシュヴィリは最近怪我から復帰したばかり。ミニョーニでなくていいの、と思ってたらパラスタメンか、そういうことか…。
それにしてもせっかくパペ呼んだんだからディミトリと一緒に使えばいいのに、と思う私は素人でしょうか。

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2008.02.18

 ポワトルノー離脱

なんてことでしょう。イングランド戦で代表復帰が期待されていたポワトルノーが、週末のリーグ戦で重傷を負ってしまいました。左脛骨骨幹の骨折で全治まで少なくとも3ヶ月。フリッツに続いてトゥールーズには大打撃です。

クレールがグラウンドに横たわったままのポワトルノーを抱きかかえて「頑張れ」と声をかけています…
http://jp.youtube.com/watch?v=cVoe44rmnZU

映像で見る限りそれほど激しい接触があったようには見えないのですが、疲労骨折でしょうか。絶好調時はこれがあるから怖いです…。Bon retablissement! ポワトルノーに代わっては、フロッシュが再び追加招集されました。


追記: レキップの記事によると骨折したのはひ骨とのことですが、詳しいところは分かりません…

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2008.02.14

 シャークスのミシャラクさん

Le XV des Sharks
Steyn (ou Terblanche) - Mentz, Murray, Barritt, JP Pietersen - (o) Michalak (ou Steyn), (m) Pienaar - Kankowski, Venter, Botes - Muller (cap), Ackermann - BJ Botha, B.du Plessis, Mtawarira

南半球に自分探しの旅に出たミシャラクさん。先日の親善試合でふくらはぎを痛めたというニュースを見かけたけれど、ウエスタン・フォース戦ではプレーできるかな。レキップが現地からの動画の特集ページを作ってます。

http://www.lequipe.fr/Fonctions/services_equipemag_michalak.html

Michasharks

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 イングランド戦の22人

Les 22 joueurs
Avants : Julien Bonnaire (Clermont), Pascal Pape, Dimitri Szarzewski (Stade Francais), Thierry Dusautoir, Romain Millo-Chluski, William Servat (Stade Toulousain), Julien Brugnaut (Dax), Lionel Faure (Sale/ANG), Nicolas Mas (Perpignan), Lionel Nallet (Castres), Fulgence Ouedraogo (Montpellier), Louis Picamoles (Montpellier)
Arrieres : Vincent Clerc, Jean-Baptiste Elissalde, Cedric Heymans, Clement Poitrenaud (Stade Toulousain), Aurelien Rougerie (Clermont), David Skrela (Stade Francais), David Marty (Perpignan), Damien Traille (Biarritz), Francois Trinh-Duc, Morgan Parra (Bourgoin)


リストの発表を受けたメディアは一様にビックリしてますが、何がサプライズかってほとんど何も変わっていない点だ、ということらしい。イングランド戦の22人の変更点は3つ。パペとポワトルノーの復帰とトゥールーズの2列ミロクルスキ(?)の招集(05年夏に呼ばれるもノンキャップの模様)。メラ、ジャケ、フロッシュはリストを外れています。

メディアの予想に反して、懸案の1列に変更はありません。マルコネの復帰も噂されましたが、スタッフはやはりまだ彼がフルコンディションではないと判断したようです。改革が行われたのは2列。メラとジャケがチームを去ることについて、リエヴルモンは「処罰ではない」と重ねて語っています。「こんなふうに選手と別れるのはつらいことだが、他にも見たい選手がいる」、と。
ワールドカップの「大いなる不在」の1人であるパペは今季好調で、クラブでたびたびマン・オブ・ザ・マッチに選ばれる活躍を見せています。ナレとはカストルの元チームメイトで、合わせるのに問題はなさそうです。

ポワトルノーの復帰に関して、ジャーナリストの間では、マルジューが負傷した際にポワトルノーが追加招集を断ったというまことしやかな噂が流れていたようなんですが、本人の説明によると、「それは単なる噂。僕が代表の招集を断るわけないじゃん」。つまり、マルジューに代わる選手を検討していた代表スタッフが彼の招集についてクラブに問い合わせたのは事実だけど、その時たまたま背中を痛めていて週末の試合に出られるかどうか分からなかった、ということらしい。
この話にはちょっとした後日談があって、つまりポワトルノーは結局その週末のモントーバン戦にスタメンでフル出場してトライも挙げたわけなんですが、代わりにフロッシュを持っていかれたクレルモンのマネージャーがこの話を聞いて「どういうことだ」と憤っているらしく、さらにそれにトゥールーズのコーチが反論したとかなんとかで…モメてるようです。

ミニョーニやヤシュヴィリの復帰を予想した記者もいたようですが、スタッフはエリサルドとパラを引き続き信頼するようです。ジョジオンに関しては、マルコネと同じ理由でこのイングランド戦には招集されていません。

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2008.02.13

 のるかそるか─シックスネイションズ フランス×アイルランド

ブルーのマイヨの右腕に黄色いスイセンの花。がん患者支援のシンボルです。テニスプレイヤーのアメリ・モレスモに付き添われて始球式をしたのも闘病中の男の子なのだそうです。小さな花が患者の人達の大きな励ましになります。

Joieedf

「ラグビーは120%メンタル」とは以前スザルゼウスキが言ってたことで、実に「らしいな」と思ったりしたんだけど、まさにそれを目の当たりにしたのが先週末のフランス対アイルランドでした。前半のフランス圧倒的優勢の展開に意気阻喪しかけていたアイルランドが、スクラムでFW戦に活路を見出したとたんに蘇った。40分間のフレンチ・フレアーと40分間のアイリッシュ魂。というか、おととしもあったよこういうの…

ワールドカップ以来のスタッド・ドゥ・フランスの観客との再会に、フランスのコーチ・トリオはスコットランド戦でベンチスタートだった5人のワールドカップ組をスタメンに入れてきました。そしてムンディアリストはやはりムンディアリストだったのでした。スクレラのキックと決定的なパス、ルージュリーの度肝を抜くような突破と快走。ルージュリーは代表ではこのところずっとボーダーライン的な立場に甘んじてきましたが、コレが彼の強み。スザルゼウスキとマスが入った1列は安定し、ボネールは特にラインアウトで欠かせない存在であることを改めて示しました(スローワーがあれだしなァ…)。ソリッドな守備は今のところはラポルトの遺産かもしれません。
ゲームプランそのものはスコットランド戦とほぼ同じ。積極的に回してくる切れ味鋭いフランスです。引き続き神がかっているクレールがまたも絶妙のコンビネーションから3トライを挙げ、前半終了時点で19-6とリードします。クレールのオレンジのシューズは魔法の靴なんじゃないの、なんて書いてた記事もあったけど、ここまでの展開はまさしくそんな感じ。

しかし後半に入って様相は一変します。フランスは開始後間もない46分に1番2番を入れ替えますが、ここからスクラムが安定感を失っていきます。49分にエリサルドのキックから好調エマンスがトライを挙げてリードを広げますが、スクラムで優勢に立ったアイルランドは勢いを取り戻し、57分にはペナルティトライを奪い、その5分後にはゴールライン付近でのラインアウトからゴリッと押し込み、ウォーレスが魂のピック&ゴーでトライを追加。試合はまったく分からなくなります。ノーサイドの笛が鳴った瞬間のエマンスのガッツポーズが、後半のフランスの苦しー試合展開を物語っていました。どうにかこうにかフランスが逃げきり、終わってみれば26-21。

2年前に同じスタジアムでアイルランドの大逆襲に会った時の原因は、主に大量リードしてからイージーな交代を行ったことでしたが、今回のコーチングについてもやはり疑問が投げかけられています。早すぎる1列の交代、厳しい状況下での不慣れな若手の投入、などなど。コーチングに関しては、フォールが「そのように予定されていた」と証言していますが、そうだろうナと思います。試合状況にかかわらずスコットランド戦とほぼ同じ時間帯に1列を替えてますし、いわゆる戦術的交代ではないのかもしれません。

しかし選手に均等な出場機会を与えたかに見えるこの交代策が、図らずも選手個人の責任を浮き彫りにする結果になってしまいました。つまり、スクラムで苦しんだスコットランド戦の前半とアイルランド戦の後半にグラウンドにいたのがプロップのブリュノーだった、ということです。アイルランド戦後半の1列はスコットランド戦のスタメンと全く同じではなく、3番にマスが残り、ブリュノーは本職(らしい)の左に入っていました。ゴールライン際スクラムでアイルランドにペナルティトライを与えるファウルも犯し、打ちひしがれたブリュノーは試合後のウィニングランにも加わらず、まっすぐロッカールームに帰ったといいます。
実のところ、新代表の大胆(すぎる)な選手起用で個人的に一番心配だったのがこの点です。新人のデビューはデリケートなものだろうし、そうでなくとも世論は移り気で、今日の期待の星も失敗すればたちまち過去の人になってしまいます。コーチ陣は「あくまでもチームの問題」と強調してブリュノーを擁護しました。

言うまでもなくスクラムは8人で組むものですが、メディアがいつになく「個人の弱さ」を問題にする背景には、新スタッフのサプライズな抜擢人事に対する多少の不安感があるようにも感じます。マルコネ、ドゥヴィリエ、ミルー、プクスといったインターナショナルレベルのプロップを怪我で欠くという状況はあるにせよ、たとえばフランス最強の2列といわれるチオンの不在が響いているのでは?…といったような。レキップのコンサルタントであるベネゼク氏は、フロントファイブの働きが不十分なのは明らかだと指摘し、「新人のうち、このセクターで唯一満足できるのはフォールだけ」と言います。
いずれにせよ、きょうびやはりFW戦で勝てないとどうにもならないネ、ということなのですが、必然的にクラブで復帰しているマルコネ待望論が高まっています。しかしスタッド・フランセのランドローコーチによれば、マルコネたんは「イングランドみたいなチームと対戦するにはまだちょっときついんじゃないかな」。というか今スタッド・フランセはプロップがフッカーやってるような状況らしいんですけど…

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2008.02.07

 週末は愛蘭

Odriscollparisseイタリア代表の試合で、わりあい高頻度でおシリが出現しているような気がするのがカッパのジャージに関係しているのかどうかは不明。そういえばちょうど1年前にもボール争奪中にパリセのおシリがボンジョルノしてしまい、しかもそのまま痛んでしまったため駆けつけたメディカルスタッフにパンツを引っぱり上げてもらうナサケナイ場面があったりしたんですけど、そんな話はともかく…

土曜にフランスと対戦するアイルランドは先週イタリアに16-11で勝ちはしましたが、終わってみればアイルランドとしてはそこそこしょっぱい後味の試合でした。ボルトルッシがとぼけてなかったらやばかったかも。特に強いと言われているラインアウトが大崩れしたのは痛かったのですが、フランス戦に臨むスタメンではフッカーを含む3選手を入れ替えてきました。
ダーシーの腕の怪我は骨折で、残りの大会は棄権です。週の初めにマーフィーが角膜の手術を受けたなんて報道もあります。が、ネガな話題ばかりではありません。オコンネルを欠くなど懸案のラインアウトに関しては、8週間の出場停止を言い渡されERCの規律委員会に異議申し立てをしていたフラナリーのサスペンションが4週間に軽減されたため、大会の後半には出場が可能な模様です。

Dempsey - Murphy, B O'Driscoll (cap), Trimble, Kearney - (o) O'Gara, (m) Reddan - Heaslip, D Wallace, Leamy - O'Kelly, O'Callaghan, Hayes, Jackman, Horan
Remplacants : Best, Buckley, M O'Driscoll, Easterby, Stringer, P Wallace, Horgan.


ホームのフランスは、代表に復帰したばかりのヴェルムランが第十肋骨を骨折してしまい、彼の大会が終わりました。スコットランド戦で大活躍のマルジューもももの肉離れでアイルランド戦を棄権、同じクレルモントワのFBフロッシュが追加招集されています。ヴェルムランに代わるのはモンペリエのピカモルス…で表記はいいのかな。やはり今回大会での初招集が予想されていた評価の高い若手(5日で22歳になったばかり)。今回もまたシャバルは呼ばれませんでしたが、リエヴルモンは「誰も代表のリストから消されてはいない」と語り、単にピカモルスの好調なパフォーマンスを重視したということのようです。
アイルランド戦のスタメンでは大幅なターンオーバーが行われました。下はマルジュー棄権前の発表ですが、変更点は6つ。ルージュリー、スクレラ、ボネール、メラ、マス、スザルゼヴスキがクレール、トランデュック、ヴェルムラン、ジャケ、ブリュノー、セルヴァットに代わります。リエヴルモンはこの変更は何らスコットランド戦のスタメンに対する処罰ではないと強調しています。FWは8人全員が違うクラブの所属という珍しい顔ぶれになりました。

Heymans (Toulouse) - Rougerie (Clermont), Marty (Perpignan), Traille (Biarritz), Malzieu (Clermont) - (o) Skrela (Stade Francais), (m) Elissalde (Toulouse) - Bonnaire (Clermont), Ouedraogo (Montpellier), Dusautoir (Toulouse) - Mela (Albi), Nallet (Castres, cap.) - Mas (Perpignan), Szarzewski (Stade Francais), Faure (Sale, ANG).
Remplacants : Servat (Toulouse), Brugnaut (Dax), Jacquet (Clermont), Picamoles (Montpellier), Parra (Bourgoin), Trinh-Duc (Montpellier), Clerc (Toulouse).

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2008.02.05

 Allez les petits! ─シックスネイションズ スコットランド対フランス

Heymansclerc「前途有望」─というのが、マレーフィールドでスコットランドに27-6で勝利を収めた新生フランス代表に対するメディアの評価です。全体的な印象として、ダイナミックで魅力的なゲームを取り戻したレ・ブルーはワールドカップ後の完璧なスタートを切った、との評。フランスがスコットランドにリードを許したのは序盤の7分間のみでした(3分のダン・パークスのDGから10分のクレールのトライまで)
もちろん各セクターを個別に見ればすべてがパーフェクトというわけではなく、特にキックやスクラムでは苦しみましたが、前半の終わりにそれほど難しくないPGを立て続けに2本外したエリサルドは足首の痛みと戦いながらのプレーだったし、スコットランドのパワーの前に劣勢だったスクラムは後半に2番と3番を入れ替えて改善されました。3番プロップのブリュノーは右も左もできるポリバレンスだけどもともと右が本職ではないようで、ほとんどぶっつけ本番のフロントローの苦戦は予想の範囲内であろうと。

新スタッフの要求に答えてチームはキックに依存することなく積極的に仕掛け、その意欲のいくつかがマニフィークなトライにつながっています。1つ目と3つ目のクレールのトライ(10分、63分)はFBに入ったエマンスとの絶妙のコンビネーションから。また2つ目のマルジューのトライ(22分)は、ジャケの早いリスタートを受けゴールライン前のスペースに蹴り出して走ったマルジューのふところにバウンドしたボールが飛び込んでくるというラックもありましたが、積極性がツキを呼び寄せる例かもしれません。
準備期間がほとんどなかったこともあり、フランスの3つのトライはいずれも主に好調のクラブのチームメイト同士(トゥールーザンとクレルモントワ)の呼吸によるものでした。フランス、スコットランド両チームとも不確定要素が多いため、おそらく相手の分析をするよりは、リスクを恐れずチームの“コンセプトを見せる”ことを重視したゲーム運びだったのではないかと思うんですが、その点でフランスが現状地力で上回ったということなのかもしれません。「前途有望」とは言うけれど、今後フランスのオートマティスムが成熟していくのか、それともやはり例のごとく徹底した“モダンな”分析に封じられていくのかはまだ分からないところです。

期待の若手では、トランデュックは21歳初キャップとは思えない落ち着いたプレーぶりで、しかもなかなか強気。デビュー戦としては申し分ない内容でした。そしてカワイイ。後半65分にエリサルドと交代したパラはさすがにちょっと上ずってましたが、まだ19歳。ウエドラオゴもラインアウトやディフェンスで良い評価をもらっています。
ベンチスタートのワールドカップ組も、交代で入ってそれぞれのセクターで存在感を示していました。劣勢のスクラムを立て直したマスとスザルゼヴスキ。ラインアウトのスペシャリストぶりを見せたボネール。あわやパターソンのトライという場面を寸前で止め、またクレールの3トライ目で絶妙のパスを出したスクレラ。ルージュリーにとってはもう少し時間がほしかったでしょうが、終盤クレルモンのチームメイト、マルジューに良いパスを出す場面もありました。

スコットランドもまた意欲的でしたが、大事なところでハンドリングエラーが多かったのが惜しまれる点でした。しかし両者が互いをよく受け止め、しっかり組み合った好ゲームだったのではないかと思います。ワールドカップの後、いろんな意味でシックスネイションズ独自の成熟を改めて感じさせられた一戦でした。

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2008.02.04

 エレガンスのレッスン

Ginola2David Ginola BEST OF compilation
http://jp.youtube.com/watch?v=2bp6pdOvJJY

シックスネイションズの話はまた後日まとめて更新しようと思うけど、なかなかオフェンシブで魅力的なフランスを見たので、今日はやはり魅力的なフランスのフットボーラーのことでも書こうと思います。
私がこれまで目にした中で、あらゆる意味で最も「美しい」フットボーラーの1人がダヴィド・ジノラでした。PSGの黄金時代の選手で、ジェローム・ロテンはパルクの観客席で彼に憧れて憧れてフットボーラーになった。フランスではいろいろあってイングランドに行って、ニューカッスルやスパーズなどでプレーしてプレミアの観客を魅了した。カッコよかったな…
上のはそのジノラの、フランスとイングランドでのゴールや冴え渡るドリブル、アシストのベストプレーを集めた動画ですね。ジノラは今でもPSGに帰って、GMとして低迷の続く元のクラブを助けたいと言っているけれど、93年のフランスのワールドカップ予選敗退のスケープゴートにされた彼にはなかなかそれは難しい。

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2008.02.03

 もうすぐスコットランド戦

試合までまだちょっと時間があるから更新しようかな。フリッツが離脱したセンターのスタメンはスクレラかマルティかという件については、最終的に追加招集のマルティが入ることになりました。スクレラも見たいけどここは久しぶりにマルティたんのプリティを堪能しようと思う。

新人のデータ的なことについてはまだソースによりけり違うことが書いてあるので、また時間のある時に調べてみようと思ってます。さて「遅れてきた新人」、セール・シャークスのフォールは、今後イングランド代表に呼ばれるのではないかという噂もあった選手。それに関して本人は、「セレクシオヌールが単に僕がイングランドのジャージを着ないようにするために僕を選出したとは思ってないよ(笑)」だそうです。

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 なんだか心配

私の住んでるあたりでは今日は朝から雪が降ってるのですが、エジンバラも雪だったらしくてマレーフィールドでトレーニングができなかったりとかいろいろあるみたい。天気予報がどうであれゲームプランは変えませんよ、ってことらしいです。
シックスネイションズだろうが何だろうがそんなの関係ネー、とフツーに続行中の昨日のリーグ戦では、またジョジオンが怪我したなんてニュースが入ってきてますが…

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