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2007.11.14

 シックスネイションズをめぐる2つの話

2011年に向けて、リエヴルモン率いる新体制でスタートしたフランス代表。何人かのanciens(ベテラン選手)の去就が注目されていましたが、ミディ・オランピックはイバネス、ドゥヴィリエ、ベッツェンはシックスネイションズを目指して代表でのキャリアを続行するだろうと報じた模様です。それに関してrugbyramaは、「ベテランを頼りにすべき?それとも若手にチャンスを与えるべき?」と問題提起してから、さあ議論してくださいとフォーラムに誘導しているのだけど、難しいところですね…。新しいスタッフにはベテランの経験が必要でしょうが、長いタームでリスクを冒すなら今であるという考え方もあるでしょう。
長らく代表を支えた選手達が去るのは大変さびしいことですが、代表最多キャップ保持者(118キャップ)のプルースは、先日会見を開いて12年間の美しい冒険にピリオドを打つことを知らせました。このところ負傷続きで、体力の限界であるということのようです。「今は新たなページを開く時だ」。今後は契約が1年残っているトゥールーズでのプレーに専念するそうです。お疲れ様でした。


シックスネイションズがらみのもう1つの話題は、アルゼンチン代表に関すること。シックスネイションズ参入を求めているアルゼンチンですが、この件を検討している同大会の委員会の反応はあまり好意的なものではなさそうです。メンバーの1人であるマーティン・トーマスが語ったところを要約すれば、「アルゼンチンがメジャーな大会に参入すべきであるという点では全員一致だが、道理からいってトライネイションズ入りの方が賢明ではないか」。委員会は、シックスネイションズがこれ以上規模を広げればスケジュール上の問題を生じるだろう、と考えています。

一方でスュッド・ウェスト紙は、プーマスがスペインのアノエタ・スタジアムでプレーすることを提案していると報じた模様です。アノエタはレアル・ソシエダのホームスタジアムで、近年ビアリッツがヨーロッパカップの試合を行っているのもココ。スペインのDiario Vasco(日刊バスクでしょうか)によれば、サン・セバスチャン市とアルゼンチンラグビー協会はワールドカップ以来コンタクトしているとのこと。もし大会参加が決まればマドリッドも招致に乗り出すんじゃないか、なんて話も出てきてます。
ウーゴ・ポルタを始めアルゼンチン側の主な見解は、選手の大多数がイングランドとフランスのリーグでプレーしている関係上、トライネイションズよりシックスネイションズの方が現実的だろうというものです。アルゼンチンはもともと欧州志向の強い国家で、そこが他の南米諸国の中で彼らをある種特異な位置に置いている所以でもあるのですが、しかし中にはFコンテポーミのように異論を唱える人もいて、彼は「シックスネイションズ参入が決まればアルゼンチン選手はますます欧州のクラブを当てにすることになる、長期的に見てそれがアルゼンチンラグビーにとっていいことなのか分からない」、といった話をしています。

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Comments

はじめまして。
欧州ラグビーの情報を求めてたどり着きました。
先月辺りからこっそり読んでます。

アルゼンチン、どうなっちゃうのでしょうか。
トライネーションズでもNZのA・メイジャーが
「移動がしんどいから入るべきでない」
なんて言ってました。
あんな素晴らしいチームなのにかわいそう。

Posted by: こも | 2007.11.14 at 18:27

はじめまして。
表の方は常々お気に入りに入れてひっそり見ておりましたが、まさかラグビーにハマっておられたとは。!でも選手の好みは一本スジが通っているのにはとても感心しました。

私はFOOTにハマッたきっかけの選手が引退して早1年。そんな心の隙間に入り込んだのが今度のラグビーWカップでしたが、更にマイナーなんですね(涙)。

で、実は仕方なくフランスのサイトを見たりしているのですが、その中のフォーラムにアルゼンチンはシックスネーションズに参加すべきか?というものがあったんです。遺恨があるのか(笑)それならヨーロッパチャンピョンを決める大会なんだからポルトガルやルーマニアを入れてあげるべきとか、ホームはどうするのか?とかの理由でやはり99パーセントが反対でした。

印象的だったのは、ある作家の本から引用した「アルゼンチンの人というのはスペイン語を話すイタリア人で、イングランド人になるのか夢な人達である」という言葉でした。でもこれを人種差別的と考えるフランスの人がいるみたいでびっくり!これくらいで人種差別だったら日本の2CHはありえない世界のような…。

それではこれからも更新、期待しています。

Posted by: ヴェロニク | 2007.11.15 at 01:20

こもさんはじめまして、基本的にフランスの話ばっかりで、大した情報もなくて申し訳ないのですが、読んでいただけて嬉しいです。

アルゼンチンについては月末くらいにはシックスネイションズの委員会の発表があるんじゃないかと思うんですが…。トライネイションズになったらなったで、今度はヨーロッパの所属クラブとの関係が難しくなりそうです。ただ、ボクスに勝ちたいのなら南半球での試合も大事かなとは思います…

Posted by: つき | 2007.11.15 at 16:04

ヴェロニクさんはじめまして、コメントありがとうございます。メインコンテンツは停滞してますが、フットファンを廃業したわけではないのですヨ。ラグビーにはフットの混沌としたパッションが足りないし、フットにはラグビーのアミティエとレスペの精神が足りない。私の中では両方でうまくバランスが取れている感じです。

やっぱりフランス国内の反応はそのような感じですか…ウーン、シックスネイションズは欧州6カ国の、時に血を流しながらの歴史の上に築かれた重みのある大会なので、歴史・文化的にもスタイル的にもアルゼンチンが異質であると感じるのは理解できなくもないのです。いずれにしても大会の規模としてはもう限界でしょう…

>「アルゼンチンの人というのはスペイン語を話すイタリア人で、イングランド人になるのか夢な人達である」

その作家サンに国歌斉唱の時のアルゼンチン代表の大泣きを見せてあげなくちゃ!アルゼンチン人は自国のアイデンティティに大変な誇りを持っているので、もし彼らにその本を見せたら彼らは怒るんじゃないかな。フランス人はレイシズムに敏感ですが、オリジンの問題はフランスのスポーツでは避けて通れないものなのかな、と思います。

Posted by: つき | 2007.11.15 at 17:09

こんばんは。(__)
うーん、アルゼンチン、どっちに行くんでしょうねぇっつーか、どちらかに入れてもらえる日が来るんだろうか・・・
アルゼンチン国内は、この件についてあんまり盛り上がってないです。そもそもラグビー自体限られた富裕層のスポーツ扱いなので、絶対数の多いフットの民衆パワーやメディアの煽りは皆無。ラグビー関係者の内輪の話みたいになっているような印象です。
そんなわけで、アルゼンチン側からはラグビー組合ががんばらないとだめなんだけど、ネガティブになっている各ネイションを説得するだけでなく、内輪の規定改変みたいな革新的なことまでやらないといけないようで、本当にこの人たちはそれだけのことをやり通すのだろうかと思うと、アルゼンチンの肩は一方的に持ちっぱなしの私ですけれども、ちと疑問。

ピチョット、エルナンデス、コルレトは、大会終了直後にNIKEと一緒に「Hello Tri Nations」キャンペーンはっていたので、今回、組合がシックスネイションズ希望を出したと聞いて、あれ?でしたが、そりゃ、シックスネイションズの方は、新加入がアルゼンチンかどうかよりも、つきさんの印象どおり、もう1カ国増えるのは運営上現実的じゃないわけで、無理を押して加入を認める理由はどの国にもないだろうと思います。

で、南半球ですけど、こちらはこちらでこじんまりやってきた今までの方式を変更してまで新しい国を迎えたいとは思わないでしょう。(って、今までのこと知らないけど・・・)

結論。国際試合はW杯だけじゃないんだし、とか言われて、なし崩しでなかった話になってしまう。もしくは、2年後くらいにやっとトライネーションズに加入。(かなぁ。残念無念ですが・・・)

Posted by: argento | 2007.11.16 at 11:58

argentoさん

IRBはどこでもいいからとにかくアルゼンチンをメジャーな大会に入れるように、って言ってるみたいですね。アルゼンチンはお国意識が強すぎてどこに行ってもちょっと浮いてしまうことがあって、それがワタシの長年の気苦労の種でもあるんですが…

現地のお話ありがとうございます!Fコンテポーミは「僕達の未来はトライネイションズにある」とも言ってたのですが、選手達はやっぱりトライネイションズ志向なのでしょうか。ロフレダやポルタの世代とは意識が変わってきているのかもしれませんね。
私の見たところ、ピチョットは現役選手にもかかわらず、アルゼンチンラグビー界での発言力がとっても強いように感じます。特別手当の問題もそうでしたが、彼が中心になって協会の尻を叩いていろんなことを変えようとしている気がします。

シックスネイションズの選手達が1シーズンにこなす試合数は、さすがに限界じゃないかと思います。私は南の事情に疎いので正しいのかはわかりませんが、フランス代表のボネールが以前、南半球は僕達より試合数が少ないからフィジカル的に有利なんだみたいなことを言ってました。
もしアルゼンチンがトライネイションズに決まれば、欧州の所属クラブとの関係に問題を抱えてしまうかもしれないし、いろんな意味で変革の時期なのかな、と思います。

Posted by: つき | 2007.11.17 at 12:09

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