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2007.10.15

 C'est le sport

ワールドカップのような大きな大会は勝ち進むに従って慎重になる傾向があるためか、手堅い試合運びを得意とするチームが往々にして最後に強さを見せる。決勝の試合はしばしば凡戦になる。グラハム・ヘンリーは「最高のチームが勝つ」と言い、レイモン・ドムネクは「いや勝ったチームが最高なのですよ」と言うのだけれど、実際のところは単純に、「ビッグ・コンペティションに強いチームがある」ということなんじゃないかと思う。
以前のエントリで、テストマッチが文字通りワールドカップのテストになってしまうような状況はいかがか、みたいなことを書いた記憶があるけれど、ワールドカップに弊害があるとすれば、その権威が高まるにつれワールドカップで勝つことにこだわりすぎてラグビー全体が退屈なものになりやしないかということで、それは実際あまり「ラグビー的でない」気もする。

フランスはかなり早い時点でイングランドのダウナー系ドラッグ(よろしくない喩えだということは承知している)にハマっちゃったようだった。DGひとつでひっくり返せる点差が続いて、これ最後の最後にウィルキンソンのドッカンでキマリっていうシナリオでしょうか?と思っていたら案の定だったのである。フランスは自滅と言っていいと思うし、肝心な場面でなぜイージーにキックに頼ってしまったのかよく分からない。それが戦術だとしたらラポルトはやはり4年前のトラウマに飲まれたのかと思う。残念なことだけれど、胸を熱くするような高揚はこの試合にはなかった。

試合の前にドゥヴィリエだったか、イングランドにはもう失うものがない、難しい試合になると言っていたけれど、逆に言えばフランスには相当の重圧があったということだと思う。いくら鉄のディシプリンを導入しようがフランスはフランス。良くも悪しくも。ニュージーランド戦のテンションを2試合連続でキープすることは難しいだろうと思ってたし、その意味では実にフランスらしい結果だった。おそらくは彼らが本当にやりたかったんではないだろうラグビーで敗退したのは残念なことだったし、彼ら自身も無念だったんじゃなかろうか。

ここまで観客も含めていい大会運営をしたと思うフランスにご褒美をあげたかったな、というのが正直な気持ち。準備も含めて楽しい3ヶ月余だったし、いい試合も見せてもらった。心より感謝。これが最後のワールドカップになるだろう選手もいるけれども、金曜には開幕戦の相手アルゼンチンとの3位決定戦があり(モチベーション残量勝負)、試合が終わればクラブに帰ってリーグ戦が待っている。それがトゥールーズのコーチなのか、セール、スタッド・フランセ、ビアリッツのコーチなのかは分からないけど、ともかく代表は監督が代わり新しいチームが組織されるだろう。冒険はまだ続くのである。

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