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2007.09.01

 夏の清算

とにもかくにもワタシの9月は、この夏の猛暑の中うっかり放置しているうちにスルメのように丸まった600余枚のチェコ切手の整理から始まったのだ。保存缶を開けた瞬間、ふえるわかめちゃんのごとき惨状に思わずワラタ。切手というものは素手で触るなどという無礼は決して許されず、丁重にピンセットでお取り扱いあそばさなければならない。もう慣れたとはいえ疲れる。

実際あっけないほどの速度で夏が駆け抜けてしまい、あとにはヨレヨレのワタシが残されたのである。思えばこの夏も散々だった。冷房は苦手のため扇風機をかけっぱなしにしておいたら、もともとドライアイ気味の目がやられてしまった。ここ数日涼しいのはいいのだけれど、久々の前線停滞で体調も気分もイマイチ、ピンセットを放り投げて「あーもうすべてを清算してしまいたい!」という唐突な衝動にかられるのもこんな時である。

事実このところ「もうフットのコンテンツは潮時なのでは」と思っているのだ。時間的にも体力的にも全部のコンテンツを維持するのはちょっと無理、というのもあるけれど、なによりフットに関しては、長年イロイロと好もしくないところばかり見すぎてしまったのではないかという気もいたします。例年のごとく夏の移籍シーズンは、「フットってやっぱりやくざな業界なのネ」、ということをしみじみと再認識させてくれる数ヶ月であった。誰だってディズニーランドのミッキーマウスには中の人がいることを知っているのだ。「騙されてあげるからうまく騙してくれなきゃイヤン」、と、私のフットに対するスタンスはそういうものである。

それでも先日、今季初めてリーグアンのPSGとルマンの試合を観て、結局のところなんだかこう胸がアツくなってしまったのだった。いつかコイツがキャプテンマークを巻くことになるのかなあと思っていたアルマンが残留して主将をやっている。ゴールも決めた。ロテンはボールを持てばやはり格の違いを感じさせる選手だ。ランドローの片手キャッチングには思わず「おおー!」と嘆声が出る。残留宣言をしたパウレタはベンチだけど、PSGがゴールチャンスを逃すたびにカメラに抜かれるので不在感ゼロ、というか一番よく映ってたかもしれない。ダメ出しか拍手か、パウ様のリアクションがすなわち批評であり、最後の審判における大天使ミカエル様の魂の秤なのである。そしてサポーターの「アーレ、パリー!」。いいねえ。
試合はまがりなりにも2-0でPSGが勝った。果たして次の中継があるのかいつになるのかは知らないが、8月の最後に幸せな気分だった。松井君の代表のジャージ姿がまた見られるであろうことは嬉しい。私はフットに一定の「特別なクラブ」なんかないと思っている。どんなクラブであれ、小さかろうがヘタレてようが、ファンにとってはそこが特別なクラブだからだ。


8月の終わりに、そろそろ秋らしい雲が出てきたなと思って写真に撮ろうとした瞬間に、落ちかけた夕陽が雲に反射して空一面が炎上した。あれが夏の最後の残照だったと思う。

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