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2007.08.10

 ドーピングとレトリック

先日ラポルトがラグビーとドーピング問題についてコメントした件で、こんな言い方してアチラのマスコミに知れたら騒ぎになっちゃうゾと思ってたら、案の定RFUやNZRUから不快感を示されてしまったらしく、こういうところはさすがにサルコジのお友達だなあと思う。
ラポルトはその後自分の発言について誤解があるようだと言って、つまり、「ラグビーに関してフランス国内で行われていることには確信がある。他については分からない。ニュージーランドやイングランドで行われていることは知らない。しかし、私はこれらの選手達に疑いを持っているとは決して言っていない。私が知っているのは、ラグビーはIRBとAMAを通じてドーピングに対し大いに戦っているということだ。いずれにせよ、ラグビーにおいて組織的なドーピングは不可能だ」

先日のコメントが出たのは、ツール・ド・フランスのドーピング事件が与えた衝撃でフランスのスポーツ界が非常にデリケートな状況に置かれていた時期だったということを切り離してしまうと少々文脈をそれてしまうかもしれません。あの発言自体は、次期スポーツ閣外相としてツールの問題について取材陣に意見を求められた流れの中で出た話。マルクシからスタートしたツール最終ステージのセレモニーにラポルトが出席しなかったのは、ワールドカップをひかえた微妙な時期にドーピングスキャンダルのただ中に連座したくなかったからだという穿った見方もあるけれど、私もおおかたそんなとこじゃないかなと思ってる。
実際、あの週はフランス代表の何人もの選手が「ラグビーにおけるドーピング」について尋ねられて真剣に答えていたし、代表の医師もフランスラグビーのドーピング検査がいかに厳しいかについて説明しなければならなかった─つまり年に6回の血液採取(クラブ3、代表3)、ワールドカップの前には3週間ごとに血液と尿を採取する。その他に省からの抜き打ち検査もあるかもしれない、といったこと。

私が今回のことで意外に思ったのはむしろ、ラグビーのメジャー国でさえどうやらそれほど徹底したドーピング検査が行われていないようだということで、もちろんNZRUは「選手達は完全にインディペンデントなドーピング検査に従う義務がある」と言っているけれど、レキップが付け加えたところによれば、フランスとの大きな違いはニュージーランドでは血液検査が行われていないことらしい。旦那、きょうびオシッコじゃEPOは出ませんぜ、という気がしなくもない…

いつ誰の名前が挙がるかも分からないドーピングの問題は、誰にとっても他人の問題ではありません。何を言った言われたの感情論じゃなく、要はじゃあラグビー界をあげてどのようにドーピングに取り組んでいきますか、ってことだろうし、それは選手個々のケースの取り締まりのみならず、ドーピングを生む構造そのものについてでもあるだろうと思うわけです。
ラポルトは自分の考えを説明するためにロブ・アンドリューとブライアン・アシュトンにメッセージを送ったと言っているけど、結果的に、ラグビーはもう良くも悪しくもアマチュアレベルの規模のスポーツではないのだという、ある意味でのささやかな問題提起にはなってるのかもしれない。次期スポーツ閣外相ベルナール・ラポルトが単に軽率で一言多い男なのか、それとも半ば確信犯(誤用)だったのかは知らない…が、まあ買いかぶりすぎか。

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