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2006.08.31

ハート・シェイプド・ワールド

雲の様子が変わってきたような気がする。流れる雲が幾重にも重なって、空が高くなってきました(↓は昨日、一面ひつじに占拠された空)。秋なんだなー。
夏の雲がシュークリームだとするなら、秋の雲はミルフィーユってとこだろうか。つい食べ物にたとえてしまった。ほら秋だから。正岡子規の、「夏雲は岩の如く、秋雲は砂の如く」のようにはいかないものだの。

Akizora1_1_2

小さいセレクトショップやアートショップの一角に置いてあるような、新進の作家さん達の手作りっぽいアクセサリーを見るのが好きです。最近、ある女性作家さんの銀のアクセサリーが気に入った。そう高価なものではないけど、モチーフにどことない洒脱なユーモアがあって、世界の見方がまーるくやわらかい、そんな感じがする。
そういえば先日、ミュージシャンの中川勝彦が、亡くなる前にハートで構成された猫の絵を描いた(ああ、確かに猫のパーツは)、という事実にはなかなか考えさせられたのだけど、実際のところ世界はぶよぶよしていて、見方次第でハートにもスペードにもなる。

メディアがマスに発するイメージは、多くの場合とてもアグレッシブで強迫的。勝ち組負け組なんてことがいつの頃から言われだしたのかは知らないけれど(それについては金井美恵子が“「二千人の歯医者」と「瀟洒」”という面白いエッセイを書いてる)、マスコミの言う“勝つ”とは、要は「皆さん“勝つ”ためにコレを買いましょう」って、それだけのことだ。

Neko2

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2006.08.29

スフィアンの新譜ですよ

Ssalbumずいぶん前から、音楽誌をチェックしたりミュージシャンのインタビューを読み込んだり、そういう音楽とのつき合い方はしてないし、積み重なったCDの山を見ながら…主に収納上の観点から…もうあとの人生コレ聴いてけばいいじゃん、とも正直思う。
もともとシンガー・ソングライター系の音が好きでいろいろ聴きますが、最近耳にするのはおおむね、「う~ん、確かに悪くないんだけどなァ…」という感じ。
それでもスフィアン・スティーヴンス、こういう人が出てくるから洋楽好きはやめられないすな!

自分も人生もうちょっとハデな選択肢があってもいいんじゃないかとは常々思うんだけど、スフィアン好きだー。むしろ今のところ一番好きと言ってもいいかもしれない。そんな彼のニューアルバム“The Avalanche”は、絶賛だったアルバム“Illinoise”のアウトテイクを集めたものです。
全22曲の“Illinoise”のアウトテイク集が、21曲入り。この人のこういう、表現に向かう衝動の出どころというのが、考えると多少コワいところでもあるんですが、相変わらずなんとも心にしみるゥ~音と歌。楽曲のクオリティに関しては、アウトテイクということを意識することはないです。初めての方にはむしろこの“The Avalanche”をおすすめ。

フォークトロニカなどとの関連で語られたりするスフィアンだけど、すごく多種多彩なジャンルの音楽を聴き込んでいるらしき音で、たくさんの楽器を使って、それでいてト散らからずに1つのシンプルな、そしてユニークな(唯一感のある)印象を与えるあたりに才能を感じます。
アートワークも含めて、トーキング・ヘッズの“Little Creatures”(というか“Road to Nowhere”かな)を聴いた時の印象(あくまで印象、音は似てない)を思い出すけど、スフィアンの方がパーソナルで深い。
コスプレ好きSSW(嘘)スフィアンは、著作権に触れたか何かで“Illinoise”のアルバムジャケットから消されてしまったスーパーマンのポーズで、ちゃっかり本作ジャケットのイラストレーションに登場しています。

Sspro_1スフィアンのバイオはどこまでがマジなのか分からないものが多いんだけど、レーベルのサイトを参考にすると(これもイマイチよく分からない)、スフィアンは1975年、ミシガン州デトロイトで生まれ、ロウアー・ペニンスラの寒冷な上流地域で育った。独学で楽器を学び、子供の頃はおもちゃのカシオでモーツァルトの複雑なソナタを弾いていた。
大学に通う頃までには、オーボエ、リコーダー、バンジョー、ギター、ビブラフォン、ベース、ドラムス、ピアノその他もろもろの楽器をマスターし、歌や作曲も始めた。ウィリアム・ブレイク、ウィリアム・ワーズワース、ウィリアム・フォークナー等の文学を愛読(単にウィリアムなのかよ)。

大学の最終学期に、継父ローウェルと立ち上げたホームレーベルAsthmatic Kitty Records(ぜん息猫レコード)で、デビュー作千枚を製作するも泣かず飛ばず。それからスフィアンはニューヨークに移って(続く)
彼SufjanにはMarzukiとDjohariahという兄弟姉妹(冗談のようだ…)がいて、Marzukiは全国的に有名なマラソン選手だというので「またまたァ」と思ってたら、ほんとだった。

スフィアンのその他の関心ごとは、グラフィックデザイン、絵、ランニング、編み物、レース編み、織物、キルティング、掃除洗濯、写真、ヘアカット、およびドライウォール(石壁…?)の設置。切手とコインも集めている。厨房に立てば彼の作るオムレツはレジェンダリー、手早くスシ・パーティーもセットできる。
ハイスクールでは地区優勝したバスケットボールチームでセカンドストリングガードをプレーし、さらに、彼独自の言語を発明した(…)。それは現在彼を含めた3人の間だけで話されているそうだ。

やっぱりよく分からなかった。

Sufjan Stevens “The Avalanche”

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2006.08.22

君にワンサイズ上という選択はないのか

Beauxis特撮テイストといえば、これなんかどこのウルトラマンなんとかかと思いました。
3分ごとに胸のアディダスマークが点滅して空のかなたに飛び去ってしまうのでは試合になりません。
普通にそのへんのウルトラマンより強そうです。

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2006.08.21

お祭りがやってくる

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大仰ですが、もちろんどこぞのSF・ファンタジー映画のポスターではなく、「スタッド・フランセ対ビアリッツのビッグマッチは10月14日、スタッド・ドゥ・フランスで行われますよ」という告知。関係ないけど、スタッドフランセのチームメイトで、スザルゼヴスキの居残りスローイン練習につき合ってくれてたのはレミー・マルタンなんだそう。多分いいヤツ、レミー。

それに関して先日のエントリに少々付け加えるならば、 スタッド・フランセのサポーターがフォーラムで、「ディミトリのスローインがアレな件について」というテーマで深刻に話し合ってしまったのは、確か今年の初めのナルボンヌ戦でラインアウトが大崩れした時のことなんですけど、実は同じ試合で2トライを挙げているのもスザルゼヴスキなんであって、何というかつくづく中庸というものを知らない…
もっとも本人もフォーラムを見たのかどうか、翌週の試合ではとてもいいプレーをしてスローイングもよかったんだそうです。マー、なんとかなるよきっと。

今季のピンクはこれであります↓。ウハァますます特撮モノみてー。

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2006.08.17

プリティ・イン・ピンク

フランスのラグビーリーグ、トップ14も今週末シーズン開幕です。あー見たいワ~。

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↑は12日に行われたスタッド・フランセとブリーヴの親善試合(75-17でスタッドフランセの勝利)。昨季それなりのセンセーションを巻き起こしたらしい、ローズピンクのマイヨのパリジャンです。
ちょっと自転車競技っぽい色使いというか、なんだかんだでコレ嫌いじゃないんですけど、それに関してしばらく前に、今季はトゥールーズも何試合かでローズのマイヨを着用するかもしれない、というニュースがありました。クラブの100周年を祝うもので、スタッドフランセのピンクがコマーシャルな成功を収める前からあったプランなんですよ、とのことらしい。

「ピンクは女性色」という認識が制度的なものなのか、それとももっと共通の、人間の心理学的な反応に基づくのかは知りませんが、ともあれ昨季、スタッドフランセを「大女ぁ~」と野次っていたらしいトゥールーズのサポーターがどのような反応を示すのかが興味深いところです。
そういえば、トゥールーズ‘FC’のアウェイもピンク採用だった↓

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スザルゼヴスキは流行歌の一節から「ブロンドのお嬢さん」と呼ばれたりするみたいだけど、選手も筋肉をつけるほどに体のフォルムは丸みを帯びてきたりするし、もはや胸筋というよりオッパイと言った方がよさそうな人もいるし、なにかマッチョの極点で性が交錯するような…パラドクス。関係ないけど“マッスル・ドーター”って曲あったね。サロン・ミュージックね。

私はフランスの、このテのシャレの分かりそうなとこが好きだな。これだけ思い切りがいいと、似合う似合わないのレベルを超えてきますね。鍛え抜かれた男達にピンク、なんかもうギリギリな人もいるけど、悪くないと思うよ。

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2006.08.13

山椒は小粒で

Ceyディミトリ・ヤシュヴィリが有名なラグビー一家の出だというのを、最近はじめて知ったんだけれど(お父さんのミシェルは68年の5ネイションズでグランドスラムを達成したフランス代表のフッカー、兄さんのグレゴワールはグルジア代表の3列目で現在Pro D2のボルドーに所属,、らしい)、先日はビアリッツの公式サイトに、ヤシュヴィリ家の一番下の弟についての記事が出てました。ここの下部組織にいるんだそうですね。
←そっくり

20歳の弟君シャルル=エドゥアールのポジションは兄ディミトリと同じスクラムハーフで、やはり卓越したキック力を持っているみたい。兄ディミトリは04年のシックスネイションズ最終節イングランド戦で大活躍して、「代表での父の偉業に並んだ」と評価されたらしいけど、このグルジア系のファミリーの物語はまだまだ続くのかもしれません。

Dyさてディミトリ・ヤシュヴィリ。フット界を代表するせつな顔のデコを少量、Weezerのリバース・クオモを微量、顔面に含有すると思われる彼、キックの前にゴールポストを見上げて集中する表情が、おあずけされたワンコロ的にせつなげでよろしいんですが、そこはさすがにフランスのスクラムハーフというべきか、主張の方は強め気も強め。

6月のスプリングボクス戦で試合終了の直前に、相手側コーナー付近でペナルティを得るという絶好のチャンスで、フランスはPGを選択(…ってことだよね…?)しましたが、ヤシュヴィリが「キック!? ここでキック!!?」とかなんとかブーブー言ってるところがしっかり映ってておかしかった。
ヤシュヴィリはこの試合で同じような角度からのキックをいくつか外していたから、7点差というビミョーなリードの最終局面で、なんとなくイヤ~な感じもなくはなかったのかもしれないけど、この難しい角度のキックを鮮やかに決めて、ヤッタ~と喜ぶ姿とともに終了のサイレンが鳴り響く。この試合を象徴するシーンの1つでありました。

攻めろや!!
Dy2

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2006.08.03

丸いボールと楕円のボール

昨季は2度のビッグマッチでスタッド・ドゥ・フランスを大入り満員にしたスタッドフランセが、今季も10月のビアリッツ戦、来年1月のトゥールーズ戦を同スタジアムで行うかもしれない、との発表がありました。そしてクラブは12月のハイネケンカップ、セール・シャークス(シャーキーのいるとこ?)戦を、PSGのホームスタジアムであるパルク・デ・プランスで行うことを検討していて、既にパルクとPSG側の同意も得ているとのこと。
スタッドフランセの昨季のトゥールーズ戦とビアリッツ戦は、ラグビーはフット人気を超えた?みたいなニュースにもなって何かと比較されるけれど、結局ビッグマッチ以外の通常の試合で、コンスタントにどれだけ集客できるかが問題じゃなかろうかという気もします。PSGとOMのこの前のフランスカップ決勝では、やはりスタッド・ドゥ・フランスに7万9000人を集めたし。


Tc2今年は自国開催のラグビーW杯より一足はやくフットのW杯が開催されて、ボールの形は違えど、ラポルト監督もドムネクの采配について意見を求められたり、「フット仏代表がドイツで優勝したらプレッシャーでしょうか?」なんて聞かれたりしていました。(それとこれとはまったく話が別だよ君、だそうな)

そのドイツ・ワールドカップの、フランス対スイスの試合の当日、ラグビーフランス代表はちょうどマルクシでテストマッチに向けた準備中。夜のトレーニングは18時半からの予定だけど、みんな18時キックオフのこの試合は観たい。最終的に、表向きは(?)猛暑のため、トレーニングの開始は1時間半延ばされました。
「はじめ、選手達は前半だけ観る予定でしたが、この暑さを考えてトレーニングを20時にずらすことにしました。そんなわけで我々は全員一緒にこの試合を見ることができるでしょう。夕食は21時過ぎになってしまいますがね」と、マネージャーのジオ・マゾ。

カッコヨスのカステニエードも、「僕達はテレビの前で応援するよ、できるだけ勝ち進んでほしい」とフット代表の1サポーターとなって、
「98年のワールドカップの時、僕はスタッド・ドゥ・フランスで決勝を観る幸運に恵まれてね。もう、全身の毛が逆立ったよ。僕達はあんなエモーションを味わいたい。フットのワールドカップは毎回、ラグビーのワールドカップのちょっと前にやってきて、僕達の欲望をそそるんだ。フランス人なら、国のチームを応援することが大事。プレーするチームが僕達の選んだチームじゃなくてもね」
最後の一言は、同じロンドンでプレーしていた友達ロベール・ピレスが選ばれなかったことに対してちょっぴりチクリ、という感じかな。


Mich話は変わりますが、ジョジオンは「ラグビーはフットのようにはならないと思う」と言っていたけれど、ラグビーのプロ化が進み人気が高まるにつれて、やはり同じような問題を抱えていくことになるのかもしれません。シックスネイションズのアイルランド戦(2月11日)で、交代で下がる時にしたたかスタッド・ドゥ・フランスの観客のブーイングを浴びたミシャラクは、その1週間後にPSGのホームゲームを観て、改めて思うところもあったみたいです。

「土曜にPSGとルマンの試合で、ロテンも同じようにブーイングされているのを見たよ。毎週末、スタッド・トゥールーザンの試合で、僕達はフランス中のスタジアムで×××野郎呼ばわりされる。うんざりだよ。僕の知人や身内にとってはなおさらね。彼らは僕がつらい思いをしていると思って悲しんでる。困ったことだと思うのは、スタジアムで、父親が横にいる子供と一緒になってブーイングしていることなんだ。それは後々、今度はその子供が野次を飛ばすようになるってことだから」

うん本当に。PSGの選手達もいつもサポーターに、僕達の近くにいてほしいと言っている。というか、来年は味方の観客から野次など飛ばされないよう、よろしく頼みますよ、お願い。

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