« May 2006 | Main | July 2006 »

2006.06.27

ラグビーテストマッチ 南アフリカ×フランス

Southafricafrance

寝不足のせいか、何だか最近目が回るんですけど、テストマッチは見る。何をおいても見る。口を開けばラ・マルセイエーズかアイルランズ・コールです。重症です。過去のテストマッチの再放送やってくれないかなー。昨年末のフランス対南アフリカとか。さらに言うならハイネケンカップの放映権買っていただけないものだろうか。これでしばらく見られないと思うと死にそうです。
フランス代表のテストマッチ第2戦は、26対36でフランスの勝利。スプリングボクスのホーム13連勝はこれでストップ。この夏の欧州勢の南半球テストマッチでは唯一の勝ち、だったはず。

Southafricafrance22「このチームに支えられていると感じた。友情、それはラグビーの基盤だ」、と、試合の後でドゥヴィリエは語ったそうです。いいなそういうの。ある種、ビルや化学工場の火災に命がけで突っ込んでいく消防隊みたいな連帯というかね。ラグビーにはまだ、敬意やスピリットといったものが生き残る余地があるように思う。秩父宮はガラガラかもしれないけど、かといって添加物のイーストフードで無理矢理膨らませたみたいな人気もどうかと思うよ。
ケープタウン出身で、試合の数日前に故郷の弟さんを亡くしたドゥヴィリエについては、いつも一緒にスクラムを組んでいるスザルゼヴスキが、試合前に「僕達は彼のためにプレーしている。彼にとってそれはとても重要だ」と言っていたんだけど、このテの共通のモチベーションがある時のフランス代表は滅法強いのだった。

Safy開始早々、クレールのキックをキャッチしたエマンスが、タッチライン際を走って鮮やかにトライ(4分)。FW陣は魂のスクラムで50キロも重いスプリングボクスFWに押し勝ち、18分にはフリッツがDGを決めるなど多彩な攻撃を見せます。しかしそこはやはりフランスなので時間帯というものがあり、20分を過ぎるあたりからポコポコとペナルティを取られ、スプリングボクスFBモンゴメリが4PGを決めて、南アフリカ1点リード(12-11)で前半終了。

後半も南アフリカペースで始まり、50分にラッセルのトライを許すなど一時は12点をリードされたフランス代表ですが、その3分後、トライユの裏へのキックをジョジオン、フリッツが繋いでクレールがトライ。さらに58分にトライユのトライ、64分にトライユのDG、73分にはまたもトゥールーズBK陣がオシャレにつないでクレールの2トライ目を追加。最後は、この日はいくつかキックを外したヤシュヴィリがきれいにPGを決めたところでノーサイド。

Sfajoieこの日、代表で初めてSOを務めたトライユは、勝利の立役者の1人として高く評価されました。このテストマッチはラポルトにとって実り多いものだろうという論調です。その他選手については、
「代表に復帰したクレールは、2トライのおかげであっさりマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた。素晴らしいコレクティブ・アクションの後の2トライ目は強い印象を与えた。完璧に戦闘開始したエマンスは、見事な前半を戦った。フリッツ-ジョジオンのペアは再び、センターで支配力を示した。その反面、デュソトワールの負傷交代は惜しまれたことだろう。今後トゥールーザンになるこの選手が(注:シーズン終了後にビアリッツからトゥールーズに移籍の予定)、この100%ビアリッツの第3列で伸び伸びとプレーするのを見たかった人は多いに違いない。彼の交代で少なくとも、レミー・マルタンはとてもいい出場ができた。プルースとチオンはソリッド。1列目もまったく同様。特にスザルゼヴスキは良かった。最後に、弟を亡くしたにもかかわらず、よく彼のポジションを務めたドゥヴィリエに敬意を表する」
(Sport365)

Safmシックスネイションズの低調なパフォーマンスで、「ワールドカップの候補からは外れた」みたいなことを書かれたレミー・マルタンが張り切ってました。6Nの時は体調最悪だったんだよね。頑張れよレミー。
JスポーツさんにはSzarzewskiの表記を統一してもらえるとありがたいのです。セザルゼヴスキーでいくのか?ポーランド系だと発音はシャルゼヴスキ…とかになるのかな。そういえばサッカーW杯のポーランド代表もあのテの顔が並んでた。
そのスザルゼヴスキは久々に2番のマイヨで登場し、59分にイバニエス兄貴と交代するまでプレーしました。前半に一度、ラックの脇でマットフィールドに思いっきり顔をどつかれてキレ、ヒグマのようなでかい5番ロックに突っかかっていくところをカメラはしっかりとらえていましたが、こういうとこ気が強いよねえ。スマートにやりたがる選手が多い気がするフランス代表の中では、結構異色に見えます。
日本代表のエリサルドコーチは、彼がベジエの時のコーチですよね。そういえば、シックスネイションズの最終節ウェールズ戦でノーサイドの笛が鳴った時、エリサルド息子が真っ先に駆け寄ったのがスザルゼヴスキのところだったなんてことも思い出します。

冷凍マグロのような足だが、そこがいい。
http://www.stade.fr/docmulti/information/image/image-grand/afs_fr_szarzewski-060624_bi.jpg

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2006.06.22

すみませんでした

オーウェンさん早くよくなってください。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

ラグビーニュース 6月21日

Franceフランス代表のテストマッチ、南アフリカ戦のスターティングメンバーが発表されました。なんだかんだでカステニェードのSOはイマイチだったらしく(慣れないとこやらせといてそんな勝手な)、南アフリカ戦はトライユが初めてこのポジションを担当する予定。
そもそも、内転筋を痛めた後なので休みたいと言ったミシャラクを招集したのは、SOのNo.2ボワイエも負傷中だったからで、レギュラーのSO不在じゃテストにならんだろう、という事情があったようなんですけど、結局そのミシャラクも欠き、今度は本職センターが10番を務めます。

1列目はスタッド・フランセ勢、3列目からハーフバックまでは100%ビアリッツ(マーニュ、ニヤンガ、エリサルドはこのツアーはお休み)、その他バックスはおおむねトゥールーズ。そしてフルバックは唯一ペルピニャンから、トンガ戦で膝に重傷を負ったLaharragueが7ヶ月ぶりに復帰とのこと。2列目にはチオンが戻っています。

プロップのドゥヴィリエは南アフリカの出身で、家族もこちらにいるそうですが、この日曜に彼の21歳の弟が亡くなり、しばらくチームを離れていました。テストマッチに出場するかははっきりしませんでしたが、水曜にチームに戻ったドゥヴィリエは、生まれ故郷でプレーすることを希望したそうです。パリのプロップ仲間マルコネは、「彼は親友。彼が苦しい時は僕も苦しい」と泣けるコメントを。

Titulaires : Laharrague (Perpignan) - Clerc (Stade Toulousain), Fritz (Stade Toulousain), Jauzion (Stade Toulousain), Heymans (Stade Toulousain) - (o) Traille (Biarritz), (m) Yachvili (Biarritz) - Dusautoir (Biarritz), Harinordoquy (Biarritz), Betsen (Biarritz) - Thion (Biarritz), Pelous (Stade Toulousain, cap.) - De Villiers (Stade Francais), Szarzewski (Stade Francais), Marconnet (Stade Francais)
Remplacants : Ibanez (Wasps/ANG), Debaty (Perpignan), Nallet (Castres), Bonnaire (Bourgoin), Martin (Stade Francais), Mignoni (Clermont), Castaignede (Saracens/ANG)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.06.21

合体とスポーツ  スウェーデン対イングランド直前エントリ

Akasegawa80年代、前衛芸術家にして芥川賞作家でもある赤瀬川原平氏が、「超芸術」なる概念を提唱。昇った先に何もない階段、立派だけど中に入れない門など、街中の芸術的無用物件を、当時の読売ジャイアンツの4番空砲にちなんで「トマソン」と命名し、路上観察ブームの元になりました。赤瀬川氏は、バッターボックスでぶんぶん空振りながらもジャイアンツによってテイネイに保存されているトマソンを、「これはもう生きた超芸術」と言います。
ことわっておくべきは、赤瀬川氏は熱烈な巨人ファンであり、第三者の無責任さでジャイアンツ4番バッターの無用性を茶化しているわけではないということですが、そこで2006年。ピーター・クラウチです。そうクラウチは実は電柱ではなく、超芸術トマソンのモニュメントたる「麻布谷町無用エントツ」じゃないでしょうか。

クラウチが超芸術エントツならば、そのエントツのてっぺんに立ち、今まさに魚眼レンズで眼下の町並みをカメラに収めたところのこの男性(画像。ギャー)はいわばマイケル・オーウェンであります。親善試合のアルゼンチン戦で、モダンフットボールに「合体」という斬新なコンセプトを導入したクラウチ&オーウェンの2トップには内心かなり期待(何を)していたんですがやはり不発だ。そりゃそうか。
そういえば先日やっと、一瞬だけ話題沸騰してすぐ蒸発したクラウチのロボットダンスを見られました。正直実にきもいがそんな君が好きだよクラウチ。銭湯のエントツである一方、覚醒時には巨大人型戦闘兵器でもあるクラウチさんは、多分いま中の人が白目になってるのでファーディナンドさんあたりに修正してもらえばいいと思う。

さてワールドカップと並行してラグビーのテストマッチを見ながら考えるのは、屈強のラグビーFW陣がゴール前でクラウチをリフトすればセットプレー無敵…というか一度でいいから見てみたい。これは無駄に高いよ。
考えてみればラグビーというスポーツは異例に合体的要素の強い球技であり、それぞれが特化したスペシャリストの集団だという点でも、古典的ロボットアニメの様式美─例えば熱血、クール、プロップ体型、女子供の並びで、プロップ体型は大抵タンク物に搭乗するというようなだね─を想起させなくもない、かもしれない。つまり何が言いたいかというと、ワールドカップもチト食傷という方は、そんな邪道な楽しみ方もできるラグビーの試合でもいかがでしょうか。

6月24日 (土) 18:45 - 21:00 ラグビーテストマッチ2006 オーストラリア×アイルランド J Sports Plus(live)
6月24日 (土) 19:00 - 21:00 IRBパシフィック・ファイブ・ネイションズ オールブラックス・ジュニア×日本 J Sports 1 
6月24日 (土) 21:45 - 24:00 ラグビーテストマッチ2006 南アフリカ×フランス
J Sports 1(live)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.06.20

ラグビーニュース 17日のテストマッチ

Ds060617カメラが(意味なく)スザルゼヴスキに寄ってくれるのはいいんだけどGetty Images、スザルゼヴスキとエマンスを間違いすぎ。

◆ルーマニア対フランス 14-62◆
フランス代表はブカレストでルーマニア代表とテストマッチを行い、9トライを挙げて大勝。代表復帰のジョジオンや、久々にSOを務めたカステニェード、後半に投入されたスザルゼヴスキ、シックスネイションズの後でプレスに「終わったな」みたいなしっつれいなことを書かれてたパリのレミー・マルタンとか、あと初招集の選手もトライをマーク。
カステニェードは、「SOのポジションで軌道に乗るには前半いっぱい必要だったし、いいところもよくないところもあったけれど、いずれにせよこのポジションはすべての選択が批判の対象だからね、個人的にはベストを尽くしたし大満足だ」だそうな。

強豪相手の試合でないとはいっても、ラポルト監督が「選手達は実に真剣にこの試合に取り組んで、暑さにもかかわらず大変意欲的でした」みたいなことを強調してるのには理由があるみたいだ、というのは、このテストマッチツアーの前に、シーズンをフルに戦った選手達の疲労を懸念する声が出て、トゥールーズの監督が2季ぶっ続けでプレーしているフリッツの例を挙げ、「彼はバカンスをもらってしかるべき、これではワールドカップのためにくたくたになってしまいますよ」みたいな発言をした、という背景がある。

この話にはさらに伏線があって、それはつまりミシャラクがこの夏のテストマッチツアーのメンバーを外れた件なんですが、ミシャラクは今回の招集メンバーが発表される前に、「休養が欲しい」とツアー不参加を希望する意志を表明。ラポルト監督はミシャラクの希望を聞き入れずに招集しましたが、結局ミシャラクはトップ14決勝で負傷して遠征メンバーを外れ、この話には一応のけりがついたのです。
ミシャラクがそう言うからにはよほどのことだろうとは思うんだけど、自国開催ワールドカップまでもうそんなに時間がなく、みんな同じように疲れていることを考えれば、確かに「慎重を要するケース」だろうなあとは思うわけです。最終的に選手がクラブと代表の板ばさみになるありがちな図式は、何か間違っている気がするけれども。


◆アルゼンチン対ウェールズ  45-27◆
アルゼンチン代表の53選手が先月、連盟の特別手当の未払いなどに抗議してストライキに突入、なんて穏やかでないニュースがあったけれど、テストマッチのウェールズ戦はちゃんと行われたんですね。主将のピチョットが「連盟と和解はしてないけど、IRBの処罰を避けるためにプレーする」とコメントした記事までは読みました、が、連盟自体が火の車らしいし、解決してないんだろうなこの話…。試合の中継がないのはすっごく残念。そういえばビエルサはアルゼンチンサッカー協会から給料払ってもらえたんだろうか。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.06.16

Bergamascoで画像検索かけたらモップ犬が山ほどヒットしました

Mircoセルビアモンテネグロ戦をひかえて、エインセがOleに「ジギッチ202㌢みたいなNBAスタイルのFWはどうマークする?」みたいな質問を受けていたんですが、実は私が一番心配しているのが空中戦です。靭帯を痛めた時は2度とも着地の時だったし。
ニューカッスル戦で内側をやった時はアメオビと競っていましたが、アメオビは癖なのか、相手がバランスを崩すような体の寄せ方をする(ように見える)ので、それはヨクナイと常々思ってるわけです。それはともかく、セルビアモンテネグロ戦も、着地のたびにハラハラすることになるんだろうなあ。

そんなワールドカップたけなわですが、ラグビーの各国テストマッチは意地でも見ます。イングランド対トリニダード・トバゴの前半はスルーして(これは結果的に正解)、今やっと日本イタリアを見終えたところです。というかイタリアガチできたわァ。日本だけじゃなくイタリアも結構ミス多かったりしたんだけども、余裕で帯同選手全員使われるし、インジュリータイムにまで2トライ取られた…はははは6-52…。ミルコはトライも男前でした。

さてフランス代表のラポルト監督は水曜、ルーマニア戦に臨むチームのコンポジションを発表。カステニェードが実に6年ぶりに代表の10番に戻ってくる模様です。31歳のベテラン、カステニェードは、50キャップのうちで19回このポジションを務めたそうですが、2000年2月のイングランド戦以来10番のマイヨは着ていないとのこと。

Poitrenaud (Stade Toulousain) - Bidabe (Biarritz), Traille (Biarritz), Jauzion (Stade Toulousain), Heymans (Stade Toulousain) - (o) Castaignede (Saracens/ANG), (m) Mignoni (Clermont) - Martin (Stade Francais), Bonnaire (Bourgoin), Dusautoir (Biarritz) - Pelous (Stade Toulousain, cap.), Nallet (Castres) - Attoub (Castres), Ibanez (Wasps/ANG), Marconnet (Stade Francais)
Remplacants : Szarzewski (Stade Francais), Debaty (Perpignan), Thion (Biarritz), Harinordoquy (Biarritz), Yachvili (Biarritz), Marty (Perpignan), J. Laharrague (Perpignan)

前のエントリのフランス代表の気前のよすぎるトレーニング姿には、「猛暑が永遠に続けばいいのに!」なんて不純な考えが思わず頭をかすめましたが(反省している)、翌日のトレーニング風景はあっさりしたものです。
こうしてみるとスザルゼヴスキは小柄な方だけど、フトモモなら一番だと思わないか。スザルゼヴスキのフトモモはナイアガラ瀑布。そういえばルージュリーがいないね。シックスネイションズの後、怪我したみたいな見出しを見たような気がするんだけど…。


(実況)クラウチ初号機きた~

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.06.14

地球の北と南 ラグビーニュース 6月13日

Jauトップ14決勝で左肩を捻挫したミシャラクは、結局テストマッチ・ツアーのメンバーを外れ、ペルピニャンのマルティが追加招集。このところ調子よさそうだったんですがミシャラク。また、ふくらはぎを負傷したペルピニャンのマスが、チームメイトのドゥバティと交代。負傷によるメンバーの入れ替わりはありましたが、個人的に、シックスネイションズ中は怪我の治療中だったジョジオンを見るのが楽しみ。

SOはカステニェード、あるいはトライユが務めることになりそう。

フランスチームは代表の練習場でトレーニングに入ってます。このところのフランスは猛暑なのだそうで。真ん中あたりを走ってる笑っちゃうほどいい体がたぶんスザルゼヴスキ。

その頃オドリスコル様は雨のニュージーランドでトレーニング中なのだった。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.06.13

風景写真の快楽

Matsue電車に乗って高架からボンヤリ町並みを眺めるのは好きで、人間小さいよなと思うこともあれば、すれ違う無数の一瞬の日常にクラッとする時もある。ブリューゲルの“雪中の狩人”を見るような感じというか。猫が無防備に屋根の上で眠り込んでいたり、草むらで踏ん張っているのを見つけると、ふふん油断しちゃって、なんてニヤニヤしたりするものです。
それはさておき最近、俯瞰的に風景を撮影した写真が目につくような気がしていて、それが個人的な気分なのか、世の中的な流れなのかは分からないけれど、それらはどこか似た視線を持っているように思ってました。

今月の美術雑誌に、ミニチュア模型みたいな風景写真を撮る若手写真家、本城直季のインタビューが載っていたんだけど、このテの写真のコンセプチュアルな側面、つまり自然と人工とか、虚構と現実とか、人間の営みなんてちっちゃいものだよねみたいな説明は、されてしまうとかえってつまらない場合もあるもので。
この方の写真の場合、最初に目を惹くのは何よりそのスタイルからくる驚き(現実の風景がミニチュアに見える!)なんだけど、本質的にはもう少し情感的なレベルで見られてしまうような写真なのかもしれないし、何となく今の時代の気分に消費されそうな…ちょっと危うい感じ。
http://www.stairaug.com/ARTIST/honjo/img/002.jpg

そもそもは、何ヶ月か前に同じ雑誌で見た松江泰治の写真がずっと気になっていたんです。“JP-22”というシリーズの、富士川河口を上空から空撮した1枚で、一見して抽象画かと思い、よく見ると河口から暗い色の海に伸びた砂州に、筆で刷いたような波やタイヤの轍が走り、その上に点々とした車や人が小さく、何かの奇跡のようにそこに。
http://www.taronasugallery.com/pub/023.jpg
http://www.taronasugallery.com/exh/054/1.jpg

何かひどく感じ入ってしまって、同じ写真家がイギリスとスロバキアの風景を撮影した写真集を購入(画像)。主に町並みや建築物が、大部分は高い場所からほぼ同じアングルで撮られ、左右のページに、おそらくは非常な厳しさをもって併置されています。
それは近代建築と古びた町並み、あるいはイギリスと旧共産圏のコントラストだったりすることもあれば、違う町の風景があたかもひとつながりの写真のように置かれていることもあるし、あるいは、草上でモデルの撮影をする人々ののどかな光景と人気のない墓地が─それぞれまったく等価に─並べられていることもある。

写真集の帯には「神は細部に宿る」という、建築家ミース・ファン・デル・ローエの言葉が引いてあって、そのとおりに視線は細部にのめりこんでいき、そうして写真は「物語的機能を失調」してしまう。
周縁がトロンとピンぼけした本城直季の写真にちょっとだけもどかしさを覚えたり、作為が出すぎているように感じるのはそこなんだろうなきっと。

“JP-22”の空撮写真では、ヨーロッパの町並みのシリーズで見られたような高度でのディティールは当然とんでいるのだけど、芥子粒のような車や人影に気づいて、そこからイメージが風景として再構築される瞬間はかなり刺激的といえます。
風景がかくも厳しく、しかし快楽的に写し出されていることの驚き。「神の視点」といえばそうかもしれない、が、日本人の自分の感覚としては神々はやはり万物の細部に宿り、その交歓に何かこう、「梵我一如」という言葉を思い出してしまった。写真集欲しいけど高ス。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.06.12

ラグビーニュース 6月10日

Biarritz06ビアリッツおめ!
トップ14決勝 トゥールーズ 13-40 ビアリッツ

非常に堅い展開の前半、まず試合のペースを握ったビアリッツが、トゥールーズを自由にさせず。トゥールーズは徐々に流れを取り戻そうとしますが、再びビアリッツのディフェンスの壁に阻まれ、打つ手なくキック頼みに。前半の得点はすべてペナルティゴール(32分エリサルド、2、24、34分ヤシュヴィリ)とドロップゴール(7分ミシャラク)によるもの。前半終了時には、消極的な展開に苛立ったスタッド・ドゥ・フランスの観客からブーイングも飛びます。(6-9)

様相は後半に入って一変、ビアリッツは戦闘の火蓋を切り、47分、49分とたちまち2トライを挙げ、さらに58分にトライユが3トライ目をマーク。圧倒されたトゥールーズはそれでもギブアップせず、63分にランボレイがトライを挙げて望みをつなぎますが、ビアリッツは69分、75分のトライでトゥールーズを突き放し、連覇を飾りました。
この試合で左肩を負傷したミシャラクは、テストマッチへの帯同は微妙。

また決勝でもう1つ注目を集めたのが、ヤシュヴィリとエリサルドのフランス代表9番の座をめぐる競争だったのですが、この試合でも好調で勝利に貢献したヤシュヴィリ優位の模様。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.06.10

吾輩猫の行方

マンホールの蓋研究など、路上観察で知られるイラストレーター林丈二さんが以前、「路上探偵事務所」(毎日新聞社)の中で、夏目漱石の「吾輩は猫である」の猫の子孫を探す、という大変に興味深い調査をしていました。小説の「吾輩」は「黄を含める淡灰色に漆の如き斑入り」、まあ要するに灰トラでしょうが、実はこの猫には実在のモデル猫がいて、それは黒ずんだ灰色の中に虎斑があって一見黒猫に見え、足の爪まで黒い福猫だったとのことらしい。

林さんはこのモデル猫の子孫とおぼしき(単に見た目が)猫を探して、「吾輩は猫である」が書かれた東京・千駄木周辺を歩くものの、これぞと思う猫には出会えなかったそうなんです、が、そこでタレント中川翔子宅の黒猫です。
http://yaplog.jp/strawberry2/archive/8139
http://yaplog.jp/strawberry2/archive/7534
爪の色までは分かりませんがどうでしょう黒に虎斑。当時吾輩モデル猫がいたのが千駄木、西片町の辺りで、中川宅猫が拾われたのが不忍池とすると、ひょっとすると彼女はえらい猫を拾ったのかもよ、なんてね。というか私はいったい何を見ているのかという話。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2006.06.07

激しく斜め読みラグビーニュース

Sftoulouseトップ14は最終的に、12-9でペルピニャンを下したビアリッツと、同じスコアでスタッド・フランセを破ったトゥールーズが決勝に進出。スタッド・フランセとトゥールーズのスタッド・ジェルランの夜はそれなりに大変だったようで、スタッド・フランセのスクレラがトゥールーズのブリュの膝の一撃を受けて意識を失ったとか、トゥールーズのランボレイのプレーでラバダンが首に怪我を負うといった激しい場面もあったらしく、スタッド・フランセ側がブリュとランボレイを危険なプレーで規律委員会に訴える、訴えないで現在揉めている…ということじゃないかと思います。

これがその現場?
http://www.stade.fr/docmulti/information/image/image-grand/sf_tou_lamboley060603_big.jpg

平素両クラブは関係が良いそうで、またスタッド・フランセ側としては、負けた腹いせと思われるのも業腹だということもあり、両選手が決勝ビアリッツ戦に出場するのを妨げないよう、手続きを保留する方向のようです。後は落としどころかな…

この試合で、最近復帰したばかりのドミニシがジョジオンと衝突して再度負傷し、6月15日から始まるテストマッチツアーのメンバーを外れました。ジョジオンは試合が終わった後、スタッド・フランセのロッカールームに怪我の様子を聞きにきたそうです。ドミニシは幸い手術はしなくてもすみそうで、ドミニシに代わっては、ビアリッツのウィング、ビダベが招集された模様。
そうだよ!テストマッチだよ!! フランス代表は6月17日にブカレストでルーマニア代表と、24日にケープタウンで南アフリカ代表と対戦。南アフリカ戦はJスポーツでライブ中継があります。おお!

招集選手。レミー・マルタンしぶとくフッカツ。
Avants (14): Marconnet (Stade Francais), De Villiers (Stade Francais), Attoub (Castres), Mas (Perpignan), Ibanez (Wasps/ANG), Szarzewski (Stade Francais), Pelous (Stade Toulousain, cap.), Nallet (Castres), Thion (Biarritz), Betsen (Biarritz), Harinordoquy (Biarritz), Dusautoir (Biarritz), Martin (Stade Francais), Bonnaire (Bourgoin)
Arrieres (12): Yachvili (Biarritz), Mignoni (Clermont), Michalak (Stade Toulousain), Traille (Biarritz), Jauzion (Stade Toulousain), Fritz (Stade Toulousain), Philippe Bidabe (Biarritz), Heymans (Stade Toulousain), Clerc (Stade Toulousain), Castaignede (Saracens/ANG), Poitrenaud (Stade Toulousain), J. Laharrague (Perpignan)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« May 2006 | Main | July 2006 »