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2006.05.02

パンクロッカーは解放されたいのか、束縛されたいのか

春の手前で実家の猫が大往生して、ともすればぼうっとする毎日でしたが(‘冷静部隊’が出動していた)、すっかり暖かくなり、道で見かける猫たちも、ホラもう足が冷たくないよ!という顔をしています。

雑誌『猫びより』5月号の注目は、やはり遠藤ミチロウの「私と猫」インタビューでしょう。もちろんあの元スターリン、「お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました」の遠藤ミチロウさんです。かまいすぎて飼い猫に嫌われるミチロウさん、家での序列が一番下なミチロウさん、ポケットにカリカリをしのばせて野良猫に近づき、逃げられてさみしくその場を立ち去るミチロウさん、といった話が読めるわけです。
過激なライブ・パフォーマンスで鳴らしたパンクロッカーが、そんな、猫とデレデレしてる写真を猫雑誌に出しちゃっていいのという気もするんだけど、ミチロウさんも55歳、そういった振幅を楽しんでおられるのかもしれません。もっとも猫を飼うということは、こちらの意思にかかわりなく、ほぼ自動的に猫の下僕になることを意味するアイ・ウォナ・ビーユア・ドッグな経験と言え…ないか…

そういや元・町蔵さんである町田康も猫エッセイを出してたよな、なんてことも思い出し、考えてみれば、猫とのかかわり合いはそれ自体が文学じゃなかろうか。内田百閒宅の猫っ可愛がりぶりなどを引きながら、金井美恵子がやはり愛猫トラーにめろめろなエッセイの中で「猫について書く小説家は、やはり愚かしい」と書いたのはそのとおりだとしても、猫にあの目でヒタと見つめられると、人間はいともたやすく「文学的に」混乱してしまうのだ。
パンクロッカーの傍らには、このカワユスで天然で笑えて泣けて、そしてどこか「でも死ぬ時は1人よね」というような潔い顔をしている小さい生きものが、案外似合っている気がします。

近年は全国を回ってアコースティック・ソロ・ライブを行い、訪れた土地で楠の木と野良猫と川と美味しいラーメン屋を探す遠藤ミチロウの今の音はどんなものだろう、なんて考えながら雑誌に紹介されていた公式サイトに行ってみると、スターリンでのデビューから四半世紀、「もうこうなれば、やぶれかぶれじゃないけど、全部さらけ出さずにはおれない気分だ」とおっしゃる。というか、ミチロウさん、顔文字…

遠藤ミチロウ公式サイト
http://apia-net.com/michiro/

Cat3ap

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Comments

ウチの猫も(随分たちますが)大往生だったんだと思います。ずっと年齢も知らなかったけど・・。ご冥福をお祈りします。

内田百閒の猫の話は黒澤の「まあだだよ」で観て、泣きました。
子供の頃読んだ松本零士の漫画「トラジマのミーめ」も忘れられない。復刊されたらしく、少し前に見つけて即購入。ウチの猫も同じ茶トラでした。

現在は散歩しながら道端の猫を探し愛でてます。
そうそう、猫組織は今も拡大中のようですよ。

何故か年を取ると猫を飼って、その写真を猫めくりに載せた元パンクロッカーが私の知り合いにも居ました。一線を越えると歯止めがなくなるんだと思います。

ああ、それからこんな時ですが・・・カップ獲おめでとうございます!

Posted by: minaco. | 2006.05.04 at 01:08

15年も生きたので、寿命ですよね。こんな話もアレかなと思ったんですけど、書かないでいるといつまでも引きずるし、「それなのに今日もこんなアホなエントリを上げてしまって」とか自分が情けなくなるし、引きずってるうちは猫も成仏できないような気もするし…。

しばらくは他のニャンコを見るのもつらいんじゃないかと思っていたけど、そんなこともなくて、スゲーあんなちっちゃいのがここで生きてる!って、むしろ愛しくて泣けてきます。

文学でも映画でも、猫っていつでも「いなくなってしまう存在」(矛盾してるけど)で、前にウチにいたのがやっぱり茶トラでしたが、彼はある日帰ってこなくなりました。賢い猫で。茶トラは賢い子が多いですね。いつになっても猫が「いなくなる」のはこたえます。もっともっと遊んで撫でてやりたかったな…

>写真を猫めくりに載せた元パンクロッカー
あーやっぱり。猫とパンクロッカーって絵になると思うなあ。猫めくり、倍率高そうなのに。いいな!

>カップ獲おめでとうございます
ありがとうございます!小さなカップではあるけれど、最後の最後に報われました。ジェペスのとこの子は嫁似でした。

Posted by: つき | 2006.05.06 at 00:23

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