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2006.04.04

フィールズ・オブ・ファイア (Echo&The Bunnymen, Big Country, U2)

フットボールファンでラグビーファン初心者であり、一洋楽ファンでもある自分としては、スタジアムでどんなBGMがかかっているか聴くのは結構楽しいことなのです。
自国開催ワールドカップを来年にひかえたスタッド・ドゥ・フランスで、シックスネイションズ後半の大一番の後に“ファイナル・カウントダウン”の大合唱というのも結構ベタですが、スコットランド対フランスの舞台マレーフィールドで流れたのが、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの“トゥ・トライブス”と、それより何よりビッグ・カントリーの“フィールズ・オブ・ファイア”だったというのは、また別の意味での「正しいベタ」だと思うわけです。

ビッグ・カントリー自体はもう随分長く聴いていないし、何年か前にスチュアート・アダムソンの訃報(自殺だったようだ)を読んだけれど、フランスチームの入場に合わせてあのバグパイプ・ギターが鳴り響いた瞬間は、懐かしいというよりはむしろなかなか鮮烈でした。


例えば“War”のU2、“ポーキュパイン”のエコー&ザ・バニーメン。80年代初めのUKミュージック・シーンには、いわゆるニュー・ロマンティックの裏で、「毅然たる叙情」とでもいうべき一連の流れがありました。鋭利に反響するギターと、特にプロデューサーのスティーブ・リリーホワイトが大きな影響を与えた硬質なドラム・サウンドは、この時期にかなり特徴的だったように記憶しています。
グラスゴーのシーンから出てきたビッグ・カントリーがそのリリーホワイトを迎えたデビュー・アルバム“The Crossing”は、スコットランドのトラディショナルな音楽を大胆に取り入れたサウンドが非常にユニークでした。

エコー&ザ・バニーメンの“ポーキュパイン”について言えば、民俗音楽の要素はルーツ的なものではなくWOMADにインスパイアされたもので、シャンカールのオリエンタルなストリングスと、いかにもブリティッシュ・ニューウェイブという感じの彼ら独特のサイケデリアがせめぎあう、奇妙にスリリングなアルバムでした。
彼らはこのアルバムでなかなか面白いことをしようとしていたのだけど、その後すぐ、ザ・スミスの登場でUKシーンの潮流はネオ・アコースティックに向かい、「良い曲とはアコギ一本で演っても良い曲」というような言葉(それも極論だと思うけど)がしばしば聞かれるようになりました。

U2のプロモ・ビデオのような雪原の闘士然としたイメージは、モリッシーが振り回す花束のイメージに代わられ、アルバム“オーシャン・レイン”でそれまでのエコー&ザ・バニーメンが持っていた独特のダイナミズムは失われ、ここ日本ではビッグ・カントリーの話題を目にすることも少なくなりました。そしてU2はアメリカへ向かい世界的ビッグ・バンドへの道を歩んでいきます。


ビッグ・カントリーのサウンドは、試合を前にしたマレーフィールドの、胸の高鳴るような空気によく似合っていたように思います。まさしく毅然とした表情のスコットランド主将、ジェイソン・ホワイトも雰囲気があってカッコよかった。
今週は“The Crossing”を買いに行くよ、スチュアート・アダムソン。

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