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2005.11.06

Allez!!

CLのリール対ユナイテッド戦はリールホームの試合ということで、レキップのサイトにも分析記事がありましたが、いわく、ユナイテッドは攻撃のタレントに不足はないが中盤から完全に切り離されて、チームは2つに分断されていると。
「彼らには受けて反撃するという習慣はない。それはこのクラブの文化の中にはないのだ。しかし彼らはそうせざるを得なかった。彼らはいつも勝つためにプレーしているから」
(レキップ)

時々、タイトなスケジュールの中で長いシーズンを勝ち抜く決め手は、トップチームの完成度というよりは単純に控え層の厚さなのではないかと身も蓋もないことを考えたりもするんですが、そういう意味ではやはり資金力が最終的にものをいうわけで、どこだったかイングランドのプレスは、「エインセがチェルシーの選手だったら、同じくらい高額で能力のある選手が代理を務めるだろう。ユナイテッドを叩きのめしている大部分はチェルシーの経済力だ」みたいなことを書いていた。
よく言われるようにチェルシーのフットボールがつまらないか否かは主観の分かれるところだろうけど、少なくともこのクラブにはまだ勝者の伝統が不足していて、ただできるだけ多くのパイを手元にかき寄せるというだけで、ビッグクラブのNoblesse Obligeといったものを感じることは少ないように思います。


ユナイテッドの状況がとてもデリケイトなのは私にも分かる。「レベルに達しない」(嫌な言い方だ)選手を大舞台のピッチに立たせなければならず、違うポジションの選手が慣れない位置でのプレーを受け入れなければいけない現状。内外の重圧でプレーに集中するのも難しいだろうと思う。
ロイ・キーンの言いたいことも分からなくはないんだけど、根本的には責めるべき相手が違う気もするし、もしなんならTVで話さなくとも1人ずつ呼び出してシメればいいわけですよね。詳しいことは知らないのですが、彼が言ったこと自体よりも、誰がマスコミにリークしたのかというしこりを残すようなことはマズかったんではないかと。

不調のリオの弟、アントン・ファーディナンドは、「リオは傷ついてる。みんなワールドカップの時の彼を忘れてるよ。彼は僕達のベストプレイヤーだったじゃないか。リオは誰より自分自身に厳しい人間だ。彼は僕に忌憚のない意見を求めてくるし、そういう時、僕は厳しい批評家になる。僕達はそうやって育ったんだ」と言って、兄を庇った。


優勝候補の筆頭に挙げられていたはずの昨季のPSGは、終わってみればまさにカタストロフでした。プレシーズンに破壊力満点の移籍事件があり、また新加入選手の高額なサラリーに不満を抱く選手もいたらしいけど、こういう不満は結果が出ているうちは表には出てこない。
はじめは些細なつまづきだったのに、チームは自信を失って混乱し、責任を押しつけ合い、仲間割れしてしまった。選手達はマスコミにチームの内部情報をリークした「スパイ」探しに気力を消耗して、前の監督ハリロジッチは一番デリケイトな時期にマスコミへの対応を誤った。不信に彩られた、酷いシーズンだった。

ほんの小さな亀裂から堤防が決壊するように、チームは崩壊する。ユナイテッドのようなチームとPSGを一緒にしてはイカンのかもしれないけど、とにかく今は意思を1つにして団結しなきゃいけない時だ…。チームもクラブも、そしてサポーターも。サポーターが厳しくて良いことは実はあまりなく、チームに危機感を与えて奮起を促しても、根本的な問題が解決されない以上それは一時的なものでしかないだろうと思うのですね。

PSGが低調なパフォーマンスを見せようものなら味方にブーイングし相手チームを応援し始める、きっついパリのサポーターグループは、たまに示し合わせて応援拒否をやる。もちろんサポーター全員がそうじゃありません。スタジアムで純粋に応援しようとするファンもいるけど、大きいグループが黙ってろと脅したりすることもあるようだ。
ともあれ、構造的によく音の回るパルク・デ・プランスが、その時ばかりは無言の観客の見つめる中で重苦しい静寂に包まれる。シュールというか怖い。パウレタは、巨大な沈黙の壁とクラブを非難する横断幕の前で大事なPKを蹴らなければならなかった。

かつてPSGがどん底をさ迷っていた時に、エインセが言ってたこと。
「選手はどんな時でもサポーターに応援してほしいと思っているんだ。僕達は彼らをリスペクトしなければならないし、彼らだって同じだよ。僕達は連帯しなくちゃだめだ。特にOMに挑みにいく前にはね。フットボーラーはこういう試合に無関心ではいられないものだよ。一番大事なのは、平常心で臨むこと。これはフットボールでしかないんだ、違うかい?」

さあチェルシー戦だ。頑張れ、ユナイテッド。

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Comments

レキップの言うことはその通りだと思います。
私なんかじゃ上手く説明できなくてもどかしいけど、つきさんのチェルシー評は解り易い・・うんうん。

キーノの事は全然気にしてません。放送差し止めたのは、またマスコミにネタを提供するのが面倒だったのと、キーノが罰金などの処分に至らないようファーギーが配慮したのだとも。自身のもどかしさもあるだろうけど、キーノは孤高の人ですから。ぬるい仲間意識なんてケッ!って感じでしょう。ははは。

リオはねえ・・だからあの子は乙女なんだってば。ナイーヴなんすよね。

ルートは自らキャプテン志願したらしい(・・てっきり消去法でだと思ってた)。もしかしたら今夜も・・?ああ、やっぱりアンタって人は・・(涙)。やっぱ周りが若い子ばかりだと「放っとけない!」体質。しかもチビ好き。

PSGとウチとは文化も歴史も全然違うとは思いますが、ファンの愛情はいずこも同じかも。
有難う、つきさん。救われます・・。

いよいよです。私は明日観ます(←オイ・・)。勿論、副音声で。


Posted by: minaco. | 2005.11.07 at 01:12

厳しいですねぇ、PSGのサポーター。
もちろんおらが村のチームが不甲斐ないプレーをしていたら誰だってブーイングしますけどね。
それだけチームを愛しているということなんだけども、実際ピッチ上でブーイングを受けている選手たちは辛いだろうなぁ。

マンUはチャンスを貰った若手ががんばってプレーをしたらチーム全体の志気も上って結果もついてくるんでしょうけど、そうはいっても舞台はプレミア、そう簡単にはいかないものですよね。
とは言っても、たった1つのプレー、たった1つ
のゴールが全てをひっくり返してしまうというのもスポーツの面白いところ。
何か1つきっかけさえ掴めれば何かが変わるかもしれない。

チェルシー戦がそのきっかけになってくれればいいんですけどね。
さ~て、チェルシー戦見るかな。

キーンさんの件は・・・“さすがロイ・キーン”ということで・・・

Posted by: sola | 2005.11.07 at 18:53

>minacoさん

山が動いた?いいものを見せていただきました。気持ちの入った試合でしたね。minacoさん、ライブで見てたら後半はかなり心臓に悪かったんでは…。課題がないわけじゃないけど、今はこの勢いをキープすることですよね。

結局キーンの喝は効いたわけですね。フレッチャーのゴールの時、しっかりカメラに抜かれてましたが。きついことを言うにも、その根本に信頼があるかどうかが大きいんだよなーと思いました。

>キャプテン志願
こんな時に、誰もキャプテンなんてやりたがらないもんですよね。ルートのクラブ愛と男気を見ました…

最悪の反面教師としてPSGの昨季のことを書いたんですけど、うん、大丈夫ですよ、ユナイテッドは!

Posted by: つき | 2005.11.08 at 23:18

今夜も重いぜココログ!!

>solaさん

>厳しいですねぇ、PSGのサポーター。
なんかちょっと愛情表現を間違ってるんでないかい君達、って気もするんですけどねえ。
まあパリは複雑なクラブなんですよ。そこが好きなんですが。

とにかく今は継続することが大事ですよね。ミランにしても、ユベントス戦でそうとう気力体力を消耗したんだろうし。
毎回チェルシー戦並みのテンションを保つのは無理だと思うけど、1-0でもいい、とにかく結果を出していけ!と。

>さすがロイ・キーン
あの方、普段愛犬にはどんな顔してるんだろうなあ。

Posted by: つき | 2005.11.08 at 23:34

ご祝儀?モードで勢いでトラバさせていただきました!そういや初めてだ。

ところで、PSGブログの方に書きたかったんですが、コメント欄がないのでこちらに・・。
タイトル部分、変わったんですよね。これまたいい感じの画です!

『日曜日が待ち遠しい!』は凄く思い出に残ってる映画です。特に忘れられないシーンがあって、ファニー・アルダンとその男性上司(誰か忘れた・・)の台詞。確か・・
「恋をするとバカになる」てな事を上司が言うと
「私は数年前からずっとバカだったわ」とアルダン。彼女はその上司をずっと密かに思い続けていたのです。

ああ、私も正にバカになって早や数年。
フットボールクラブのファンはそれで良いのか。イタイけど。

それにしても、パリも心配ですね・・。

Posted by: minaco. | 2005.11.09 at 01:18

すみません!!間違ってトラバ重複してしまいました。出来れば削除しておいてください・・。ああ、すみませんっ。

Posted by: minaco. | 2005.11.09 at 01:20

ありがとうございます、こちらからもトラックバックさせていただきました!

あの時間ココログがシステムトラブルを起こしてたらしいんですよ。私もコメントが送れなくて、しょうがないからキッチン行ってココアいれて戻ってきたら余裕で送信できてないという…。
夜間は時々ご不便をおかけします。スミマセン。

PSGブログの方は独立路線でやりたいと思いまして、コメント欄を開けてないのです。しかし「日曜日が待ち遠しい!」の、そのシーンをよく覚えてない…週末レンタルしてこよう…。「アメリカの夜」とかアントワーヌ・ドワネルのシリーズが好きです。ジャン・ピエール・レオーがダメ男でねえ。

>フットボールクラブのファンはそれで良いのか
「いいと思うね」(ブライヅヘッドふたたび風)

Posted by: つき | 2005.11.10 at 02:48

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Tracked on 2005.11.09 at 00:59

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