心のクラブ
負ける時はこんなもんどす。それにしても、降格ラインでも見えてこないうちは大した危機感を抱かなくなっている自分もいかがなものか。
ああそういえばPSGの今季の選手リストも作ってなかった(遅い)と気づいて、あせって更新。時間があればコメントなどもつけたいけどもう11月だし、ひとまず形だけでも、ということで。いい顔の画像を使いたかった。ピショ、メンディ、シセ、カルー…笑顔の写真はそれぞれ人柄が出ていて面白い。ロテンは…ちょっと不敵な士郎正宗顔(?)。
フルニエが監督としては久々の常識人だったため、現在パリの舌禍担当はもっぱらロテンになってますが、いや実際、パリに来るまで彼がこういう人だとは知りませんでした。キャプテンマークを巻く資格もある選手かもしれないけど、試合後の会見のたびに事件じゃたまらん。
ロテン自身は先日のインタビューで、プレスが報じたエムバミとフルニエ監督、そして他の選手間の緊張について認めた上で、「それでも僕達は本当に1つのチーム、真のチームになっていると思う」と言っていましたが、ここ最近チームの成績もイマイチぱっとしないし、そろそろ何か一発ドカンときそうでドキドキします。
私は大抵、ニュースの更新は読んでびっくりした勢いで上げてるんですが、まあその意味では彼のコメントはなんだかんだ言いつつ率直で面白い。「何と思われようと言うべきことは言う、偽善者にはなりたくないから」なんて、馬鹿な生き方をしてるのかもしれないけれど、私自身はそういうタイプがわりと嫌いじゃないです。なんつうかロックだ(違うか)。
感情の表現がストレートで、パルクの観客を煽る姿は、パリの魂エインセ去りし今、やっぱりちょっとぐっとくるものがある。以前カンデロージュで、サポーターとカメラ付き携帯の写真に収まるロテンの画像を載せたけれど、パリサポーターにとっては共感できる身近なスターというところでしょうか。かつてはロテン自身がそうやってパリのスター選手達を追っていた。
彼は同じインタビューで、PSGがフランスでの最後のクラブになるだろう、と言ってる。
「僕はここで生まれてここで育った。パリはいつだって僕のクラブだった。他のクラブにいた時でも、いつでもパリの結果を追ってたよ。いつか国外でプレーすることを考えるかって?かもね。でも、本当に今日明日って話じゃないよ。いずれにせよ、僕はもうフランスの他のチームではプレーしないだろうな」
移籍については、彼がインテルみたいなビッグクラブのオファーを全部蹴ってパリに来た時には、「ほんとにそれでいいんでしょうか」と思ったし、最近はパリも「今季も駄目かなあ」的な雲行きになってきたし、彼のような選手にはやっぱりタイトルが必要だ。私には、パリの選手達にここにいてほしいと思うと同時に、もっと上を望ませてあげたいという相反した気持ちが常にある。それでも、どこに行ってもきっと、彼の子供の頃からのPSGとの幸福な記憶は変わらないだろう。
この夏、OMがそのロテンの獲得を狙っているなんてニュースがありましたが、昨今は殺伐とした移籍の話題が続いて、マイヨへの愛って何よ、という…なんというか、私自身もフットボールに対して、どこかで醒めちゃった部分があるような気がする。
昨年の秋頃のニュースだったか、OMの大株主ドレイフュスが、こともあろうにパリからエインセを獲得するようにOM幹部をけしかけていたなんてことを、ドレイフュス自身がマスコミにしゃべっていた。この調子だとまだまだ何があるか分からないなと思っていたら、この夏はサポーターの信頼も厚かったサナがOMに移籍した。もしこの先ロテンに万が一のことがあるようなら、フットボールにはもう夢も希望もないよなあ、と思う。本当に。
そう言えば、最近までフィオレズがカタールに移籍していたことさえ知らなかったんだけど、彼は昨季の終わった後で、「パリは僕のクラブだ」と口にしたんだそうだ。